屋外や海外旅行で意外な盲点食中毒にご用心

夏休みにキャンプや海外旅行にでかける人も多いだろう。気温が高く、むしむしするこの時期、特に気をつけたいのは食中毒だ。楽しい思い出を台無しにしないためにも、屋外での調理や海外での食事には十分な知識をもって対応したい。

5月末から6月初めごろ、三重県の学校で腸管出血性大腸菌O157による食中毒が発生、180人以上が下痢や腹痛などの症状を訴えた。給食に出たハムなどが原因とみられている。O157などの腸管出血性大腸菌が原因の食中毒は発生件数こそ多くはないが、今年は例年より増加傾向にあり注意が必要だ。

O157は牛などの腸管にいる細菌で、肉類やその加工品に付着している可能性がある。感染して重症化すれば死亡する例もある。国立感染症研究所の大西真・細菌第一部長は「特に高齢者や子どもは、牛レバーなどの肉類を生で食べるのは避けてほしい」と話す。

見た目判別できず

誤解されがちだが、食材の中で食中毒菌が増えているかどうかは、見た目やにおいではわからない。大西部長は「食材は食中毒菌がついていると思って取り扱った方がいい」と指摘する。例えば、ここ数年患者数が多いカンピロバクターという食中毒菌は、店頭に並ぶ鶏肉の7~8割についているという。

食中毒予防の三原則は「菌をつけない、増やさない、やっつける」。調理時には手をきれいに洗い、生肉と野菜を一緒に扱わないようにして、食材に細菌をつけない。食材を低温で保管して細菌を増やさない。しっかりと加熱調理して細菌を死滅させる。こうした基本動作を徹底しよう。

バーベキューやキャンプなど、気温の高い屋外で調理をする時は、普段にもまして注意がいる。国立医薬品食品衛生研究所の小西良子・衛生微生物部長は「食材の仕入れの段階から、温度管理に気をつけてほしい」と話す。なるべく目的地の近くで買い、クーラーボックスなどを用意して、調理までの間は10度以下で保存する。クーラーボックスには保冷剤などをしっかり入れておこう。

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