冷蔵庫巡り争奪戦!? 弁当族、夏にやきもきドギーバッグも注意喚起

職場に手作り弁当を持ってきたり、外食の際に残った料理を持ち帰る「ドギーバッグ」を利用したり、食品を持ち歩く機会が増えている。背景にあるのは節約志向や環境意識の高まりだ。ただ、暑い夏は食中毒のリスクとも隣り合わせ。どう乗り切ればいいのか――。

冷蔵庫で弁当を保冷する三祐コンサルタンツ社員

「このおかず、おいしい」「どうやって作ったの?」――。6月下旬、建設コンサルタントの三祐コンサルタンツ(名古屋市)では昼休みに男女数人が集まり、弁当を分け合って食べていた。毎週月曜日、有志で手作り弁当を持ち寄る「お弁当の日」を開いているのだ。

再度火を通し

「夏は前日作ったおかずに朝もう一度火を通すなど、傷まないよう気は使っている」と参加者のひとり、柳谷剛史さん(38)は言う。蒸し暑かったこの日、参加した7人のうち6人は、職場の冷蔵庫で弁当を保冷していた。

景気回復の実感が乏しいなか節約志向は依然強く、「弁当族」は増えている。新生フィナンシャルの調査(男性1000人が対象)によれば、2010年のサラリーマンの平均昼食代は1回500円と直近10年で最低に。昼食は「持参弁当」が最も多く、「昨年より弁当持参の割合が増えた」と11.7%が答えた。

その一方で、「手作り弁当の食中毒リスクは高い」と、東京都食品監視課の山下千恵副参事は指摘する。「梅干しやショウガを入れれば殺菌できると思い込んでいる人も多いが、菌の増殖を抑える程度。おにぎりや盛りつけに凝った『キャラ弁』は素手で作ると食中毒菌の温床になりかねない」と山下さん。弁当ブームで衛生面まで目が行き届かない初心者が増え、以前よりリスクは高まっていると見る。

実際、夏場の弁当の傷みに気づき、慌てた人も。「あれ、酸っぱいにおいがする」。東京都千代田区の会社員A子さん(48)は以前、朝作ったチャーハンを職場に持ってきたところ、傷んでいることに気付いた。どうやら職場に置きっぱなしにしていたのが原因のようだった。

そこで、夏場に始めたのが弁当の「丸ごと冷凍」。ご飯は前日炊いて冷凍し、おかずはコロッケなどの冷凍食品をそのまま弁当箱に詰める。それを昼に電子レンジで解凍するのだ。「サンドイッチも冷凍して持って行く」という。

思わぬ波紋が広がる職場もある。「冷蔵庫が弁当箱でいっぱい」。岡山県の自動車ディーラーで働くB子さん(28)の職場では弁当派が増えたことで、夏は弁当を保冷する冷蔵庫の“争奪戦”がぼっ発するのだという。休憩室の小型冷蔵庫では入りきらず、「自動車を買いに来た顧客向けの飲み物を冷やす冷蔵庫にも弁当を置く人が出始めた」。

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