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大人の「あせも」増加中 クールビズによるオフィスの室温上昇も一因

2010/7/6 日本経済新聞 プラスワン

夏は肌のトラブルが起きやすい季節

じっとりと汗ばむ季節は皮膚の免疫力が落ち、肌のトラブルが起きやすい。特にとびひ、水いぼなど「できもの」を伴う肌の病気が目立つ。「クールビズ」で職場の室温が高めに設定され、大人のあせもが増えたという指摘もある。夏にかかりやすい肌の病気と対処法をまとめた。

東京都在住の男性会社員(36)は昨年の夏、襟元やひじの内側にあせもができた。無意識にかいている間に、うみのようなものができてしまった。「オフィスの温度が高めに設定されているので、外にいても室内にいても汗をかいている。そのせいでは……」

環境対策を目的に、軽装で仕事をしながら、利きすぎている冷房の設定温度を高めにするクールビズ。社員に呼びかけて推進する企業が増えているが、職場によっては「少し暑いのでは」という声もあるようだ。

クールビズ影響?

あせもは子どもの病気と思われがちだが、最近は大人にも増えているといい「クールビズの定着で、社内の冷房温度が上がったことが原因のひとつと考えられる」(ユースキン製薬)。大路皮膚科医院(東京都武蔵野市)の大路昌孝院長も「男女問わず、大人の患者は多い」と話す。

あせもは大量の汗をかいたまま放置することで、汗の通り道が詰まったり、汗自体が刺激になったりして起こる。白っぽい透明な水疱(すいほう)や、かゆみを伴う赤いブツブツができるのが特徴だ。

「気軽に使いがちな肌の薬でも、症状によってきちんと使い分けることが大切」と話す大路院長

男性の場合、あせもができやすいのは汗のたまりやすい首もとやベルトのある腰。女性は下着の締め付ける部分によくできる。「乾いたハンカチでこまめに汗をふけばある程度予防は可能」(大路院長)なので、習慣にしたい。

あせもに限らず、夏は肌のトラブルが起きやすい。皮膚の免疫力が落ちることが原因のひとつで、汗をかいたままにしておくと、菌やカビなどから身を守る肌の機能が弱まる。「大量の紫外線を浴びると、肌の抵抗力が落ちる」(大路院長)ことも皮膚の病気が増える一因になる。

「夏のできもの」はその代表例で、とびひもそのひとつだ。

あせもや虫刺されをひっかき、肌が傷つくと、ほかの皮膚病にかかる土壌をつくることになる。傷口などに黄色ブドウ球菌などが付着して発病し、湿疹(しっしん)のほか、大豆ぐらいの大きさの水ぶくれができ、ジュクジュクしてくるのがとびひだ。

東京慈恵会医科大学の中川秀己教授(皮膚科学)は「ひどくなると皮膚が広範囲にわたりただれたり、発熱したりする」と話す。とびひが全身に広がると治りにくく、子どもの場合はかいてしまうことが多いので、症状が悪化しやすい。

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