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栄養食品 頼り過ぎ注意 手軽さ受け若者に人気

2010/6/17 日本経済新聞 朝刊

市場規模は伸び続けている

優れた栄養バランスをうたった、いわゆる「栄養食品」が若い世代を中心に人気だ。朝食の代わりに利用する人も多く、ここ数年、市場規模は伸び続けている。ただ、ご飯やおかずを1日3食きちんと食べるのが食事の基本。毎朝、栄養食品だけに頼っていては問題があると専門家は指摘する。

実は記者(28)も栄養食品を重宝がっている一人。6月のある日の「食事」を紹介しよう。

バランス考えて

朝は家でごはん1杯とワカメと豆腐入りのみそ汁、サラダと根菜類の煮物を食べた。職場に着くとビタミン不足を補うため「毎日果実」(江崎グリコの栄養調整食品)を1袋。「5種のビタミン、カルシウム、鉄が1日に必要な量の6分の1含まれます」と表示されており、健康にとてもよさそうだ。

昼食は「バランスアップ」(アサヒフードアンドヘルスケア)。「栄養機能食品」と表示、カルシウムと鉄が多い。その後、小腹がすいたので、「ソイジョイ」(大塚製薬、栄養機能食品タイプ)を食べた。夕食は豆ひじきごはんのおにぎり1個と紙パックの野菜ジュース、サラダと再びバランスアップ。これで1日に必要なカロリー量は足りているはずだ。

食事記録を持って日本栄養士会の栄養ケアステーションを訪れた。管理栄養士の中村玉絵さんは「たんぱく質が足りません。一般に不足しがちなビタミンやミネラルは補えていますが、炭水化物も少なく三大栄養素の食事バランスが崩れています」とアドバイスしてくれた。

栄養食品には栄養機能食品のように特定の栄養成分を補うものと、必要な栄養成分やカロリーをバランスよく含み食事代わりになるものとがある。栄養機能食品に含まれている栄養成分は、カルシウムや鉄などの違いがあるが、日本人が不足しがちなものを含むことが多い。

効果的に栄養機能食品をとるには「自分にどんな栄養成分が足りないかを把握すること」と国立健康・栄養研究所情報センターの梅垣敬三センター長。栄養機能食品の目的が「不足を補う」だからだ。

栄養状態を大ざっぱに把握するにはまず自身の食習慣を思い浮かべる。食事の基本は「主食、主菜、副菜」。中村さんは「めん類やごはんばかりを食べていたらビタミンやミネラル、食物繊維が不足している。乳製品をとっていないとカルシウム、野菜をとっていないと食物繊維が足りていない」と話す。

詳しく知りたい人は保健所や健康保険センターなどの栄養相談へ行くとよい。30分間ほどのカウンセリングで調べてくれる。「最近3食の内容」「朝食は毎日食べるか」など簡単な質問に答えるだけですむ。

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