コンタクトレンズ 意外な落とし穴ソフト新素材、化粧品で変形

誤った使い方指摘

昨年冬、国民生活センターはケア用品と目の病気に関する注意点をまとめた。眼科医らは「商品そのものに消毒効果がないというより、使い方が間違っている」と指摘、ケースから取り出してもう一度使う時には「指示されていなくてもとすすぎは必ず、できればこすり洗いもしてほしい」(糸井院長)と強調する。消毒液などは放置すると1カ月で1割程度は消毒能力が落ちるため、なるべく小さなボトルでの購入を勧めている。

コンタクトレンズの購入法にも注意がいる。低価格品を扱う販売店には眼科を専門としない医師がいる場合も多い。購入後も3カ月に1度のペースで診察が必要だが、レンズを購入するための処方せんが1年間有効だったりする場合もある。

選択ミスに特に気をつけたいのが普及し始めた老眼用コンタクトレンズ。老眼鏡と同じようにははっきりと見えにくいという苦情の声も多い。

都内在住の会社員Kさん(男性、46)は、ハードタイプの老眼用コンタクトレンズを選択した。「本などを読むには問題がなかったが、パソコンを利用しようとすると画面がよく見えない。ピントが合うまでに時間がかかる気がする」と、わずか1カ月でコンタクトレンズをあきらめた。「両目で約5万円の出費は痛かった」とぼやく。

Kさんが選んだのは「交代視型」で老眼鏡のように上下で遠近が分かれる方式。視線を移動させなければならない。手元を見た時はよく見えるが、パソコンは真っすぐ見るためピントが合いにくい。

メガネと併用を

もう1つが「同時視型」で、レンズの中心から遠用、近用と交互にゾーンを同心円状に配置してある。視線を移動させなくても遠くも近くも自然に見えるというが、ライトの点灯が菊の花のように見えるなど、ぼやけたり暗く見えたりしやすい。

糸井院長は「老眼になった時に、一足飛びに老眼用コンタクトレンズを購入するのではなく、近視矯正でコンタクトを使っている人なら度数を1、2段階下げてみるのもよい」と助言する。近くを見る時はコンタクトを使い、遠くを見るときだけメガネをかけるなどで対処も可能だ。(吉野真由美)

[日本経済新聞朝刊2010年4月11日付]

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