いすの生活が主流になった現代人にとって、長時間の正座はつらいもの。記者(28)もその一人。改まった和室の宴席などではジンジンと痛くなる足を崩せずに冷や汗が出てくることも。しびれにくい正座のコツはないか。調べてみた。
実は、正座に慣れていないわけではない。子どものころからのくせで、床でもいすの上でも気がつくと正座をしている。ただ、最近は体が硬くなったせいか正座は20分ともたない。
そんな記者に「6~7時間ぐらい正座を続ける日もありますよ」と、涼しい顔で話すのは小笠原流礼法の宗家、小笠原敬承斎さん。室町時代から続く礼法の宗家から直々に教えてもらうため、3月下旬に教場を訪ねた。
教わった美しい正座のポイントは3つ。「前方に体重を落とすようにする、かかととおしりの間に紙を1枚挟むように上半身を上に引き上げる、足の親指を重ねる」(小笠原さん)
早速その場で試してみるが「前方に体重を落とす」のが難しい。最初は上半身が前に傾くだけで姿勢が安定しない。いろいろ体を動かすと、背筋を伸ばして骨盤を少し前にずらすようにした時に重心が前方に移動して、落ち着いた。
おしりの下に紙を1枚挟むようにイメージすると、太ももに力が入りおしりが少し浮く感覚に。「太ももとおなかの筋肉を使うといい」と、小笠原さん。
耐えた30分間 血流計も使用
この礼法の教えをもとに正座のしびれ度実験へ。試した姿勢は次の4つ。
(1)背中を丸める、重心は後ろ、親指は重ねない(2)背筋はピンと、重心は後ろ、親指は重ねる(3)背筋はピンと、重心は前に、親指は重ねる(4)両足を外側にずらしたいわゆる女の子座り。
(1)は記者が楽だと感じていた正座の姿勢。(3)が小笠原さんに教わった姿勢だ。
正座する時間はなんとか耐えられそうな30分。5分おきにジンジンとくるしびれを自己評価。「痛みなし」「少し痛い」「痛い」「とても痛い」の4段階で表す。正座後の15分間も細い針で刺されているような、あのピリピリとしたしびれを同じ4段階で評価した。