元AKB前田敦子、しっとりバラードで魅せたロック・イン・ジャパン・フェスティバル2014

今回で15回目の節目を迎えたロック・イン・ジャパン・フェスティバルは、初めて2週にわたり全4日間の日程で開催した。アイドル系やポップス系など、例年以上にロックの枠を超えた多彩な顔ぶれがそろい、老若男女が楽しめる構成となった。

ポップサウンドで観衆を沸かせたSEKAI NO OWARI=写真 中嶌英雄

その象徴が、最終日最後のメーンステージを飾ったSEKAI NO OWARIだ。幻想的かつ頽廃(たいはい)的な世界観を持つ新世代のポップスバンド。メンバーはボーカル、ギター、ピアノ、DJの4人から成る。甘く澄んだ声が特徴的なFukaseのボーカルは、台風による悪天候の中、集まった大観衆を魅了した。代表曲「スターライトパレード」では、Fukaseが観衆にマイクを向け、サビをフルに歌わせるパフォーマンスを見せ、会場の雰囲気は最高潮に達した。ベースやドラムがいないバンドがロックフェスの「大トリ」を務めることに硬派なロックファンには物足りなさもあるだろうが、一瞬にして観衆を自分たちの世界に引き込むパフォーマンスは、実力の証明だ。

ポップス系ではほかにも、きゃりーぱみゅぱみゅやPUFFYといった人気者が会場を盛り上げ、ヒップホップ系では久々に復活したKICK THE CAN CREWに加え、RIP SLYMEやケツメイシ、Dragon Ashなどベテラン勢が健在ぶりを示した。

久々にライブステージに登場したKICK THE CAN CREW=写真 中嶌英雄

今回のフェスではアイドル系アーティストの台頭も目立った。最終日には、元AKB48の前田敦子がソロで登場。「夏フェスは初めてで、盛り上げ方が分からない」と笑いを誘いつつ、AKB時代とは趣が異なる、しっとりとしたバラードなどを歌った。今年は新進アイドルをまとめて聴けるステージも新設され、アップアップガールズ(仮)や仮面女子など10組以上が参加。NHK連続テレビ小説「あまちゃん」の挿入歌「暦の上ではディセンバー」を歌ったベイビーレイズには、ひときわ大きな歓声が上がった。このステージを踏み台に、より大きなステージへステップアップするアイドルも今後現れそうだ。