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出会い新鮮 ボードゲームが広げる人間関係 ひとつの机囲んでワイワイ

2014/3/11

■子どもの知育に

鳥取県境港市では、ボードゲームやカードゲームなどの「アナログゲーム」を子どもと楽しんでいる。同市子育て健康推進課の池淵賢自さん(42)は「家族で過ごす時間づくりや子どもの知育に、市の政策として3年前にアナログゲームを採り入れた」と話す。保育園などに配布、愛好家有志を中心に、親子連れで遊ぶ「アナログゲームを楽しむ会」を市内各地で30回以上続けてきた。

渡辺博美さん(44)は、小学生から3歳まで3人の子どもと一緒に通う常連。「子どもは対戦相手の表情、反応を読み取ることや、負ける悔しさ、我慢を学べる。親子や友達との交流も深まる。私も熱中しています」

渡辺さん一家が夢中になるきっかけは活動の推進役のひとり、高橋克己さん(48)が経営するおもちゃ店「木(もく)や」との出合い。高橋さんは「東日本大震災もひとつのきっかけだろうが、顔を合わせて人と付き合う大切さを再認識する今の時代とゲームの特徴が合ったのでは」と分析する。

ボードゲームを常時400種以上そろえる東京・高円寺の専門店「すごろくや」も家族で盤を囲んでほしいと考えてイベントを企画している。近所のすし店と協力して宴会場でゲームと食事を楽しむイベント「親子でお座敷、ゲームとお寿司」を1~2カ月に1回開催。毎回好評だという。

店主の丸田康司さん(43)は「時間や仲間の確保、遊ぶ人の趣向やルールの理解力の違いなどハードルはあるが、映画のように多くの作品やジャンルがあり、人それぞれ様々な楽しみ方ができる」と強調する。

場所と時間を共にするという遊び方の基本はそのままに、ゲーム自体もその魅力の伝わり方も進化を続けている。

■体験型ゲームも人気

ボードゲームの人気と同様に、謎解きや参加者同士の心理戦を楽しむ体験型ゲームにも注目が集まっている。フリーペーパー発行やイベント制作のSCRAP(京都市)が手掛ける「リアル脱出ゲーム」は代表例のひとつ。密室から脱出する設定の謎解きイベントだ。

参加者が協力しながら暗号やパズルを解いていくと脱出の道筋が見えてくる仕掛けで、達成感を分かち合えるのが魅力だ。東京・原宿などに常設会場も持つ。14日からは東京・秋葉原の書泉ブックタワー店内で「漫画迷宮からの脱出」が始まる。東京・神保町で開いた昨春時は1万2千人以上が挑んだという。

ジェリージェリーカフェで聞くと、ボードゲームを遊ぶきっかけになったと答えた人が多かったのが心理ゲーム「人狼(じんろう)」。参加者がヒト役とオオカミ役に分かれ、会話や表情から誰がオオカミかを見破り、緊張感を楽しむ遊びだ。

ボードゲームや体験型ゲームの人気の背景には、震災を機に家族や仲間とのつながりを大切にする過ごし方が見直されたことがある。また、大阪商業大学アミューズメント産業研究所の高橋浩徳研究員は「ネットやSNSでゲームや仲間に簡単にアクセスできるようになった。スマートフォンなどでのオンライン対戦や交流が当たり前になり、趣味が同じならば直接顔を合わせる抵抗感も薄れているのではないか」と解説する。

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