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女性名、3音→2音のワケ キラキラにも法則?

編集委員 小林明

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NIKKEI STYLE

名前は親からの大切な贈り物。自然のイメージを取り入れたい、季節感のある名前にしたい、かわいい響きにしたい……。それぞれに子どもへの様々な思いが込められている。そんな名前の人気ランキングがどう変遷してきたかを調べれば、意外な時代の風潮や好みの変化が鮮明に浮かび上がってくる。

今回は、前回の男子名の読みに続き、女子名の読みに注目して「流行の法則」を紹介しよう。

「あやか」「はるか」→「ゆい」「めい」

表は明治安田生命保険が2000年から発表している女子名の読みの人気ランキング(トップ10)である。首位は「あやか」「ゆい」「あやか」「ももか」「ひな」「はるか」「ゆい」「ゆな」「めい」「ゆい」と変遷し、男子名と比べるとより多くの読みが1~3年ごとに目まぐるしく移り変わる傾向が読み取れる。

一方、トップ3の動きを見ると、前半(00~06年)の「あやか」「はるか」から後半(07~13年)の「ゆい」「めい」に人気が移行している。つまり、「あやか」「はるか」→「ゆい」「めい」という大まかな流れがうかがえる。

順位は「逆U字型」の放物線

さらに詳しく見てみよう。一見分かりにくいが、ランキング内では多くの読みの順位が首位をピークにおわんをうつぶせにしたような「逆U字型」の放物線を描いているのが分かる。

たとえば00年、02、03年に首位だった「あやか」は04年に3位、05年に7位と順位を下げ、06年以降はトップ10圏外に脱落した。「ひな」や「はるか」もそれぞれ首位だった05年や06年をピークに「逆U字型」の放物線をたどっている。

「ゆな」も06年にトップ10入りしてから順位を上げ、09年に首位に立ったが、その後は下降気味。「めい」も07年にトップ10入りして10年に首位に立ったが、その後は8位、7位、2位と推移している。

現在、黄金期を迎えているのは「ゆい」。01年に首位に立った後、いったんはトップ10圏外に消えたが、その後、ジワジワと復活。後半7年間のうち実に5回も首位を奪取し、圧倒的な人気の高さを見せつけている。ちょうどおわんを半分に切ったような形状だ。

このように、それぞれの読みが時間差で放物線を重ねながら、地層のように流行の循環を刻みつけている。

ちなみに、首位の読みの有名人といえば、シンガーソングライターでは「三日月」のヒット曲で知られる絢香(あやか)さん、「Jupiter」でデビューした平原綾香(あやか)さん、女優では夏川結衣(ゆい)さん、新垣結衣(ゆい)さん、市川由衣(ゆい)さん、綾瀬はるかさん、黒川芽以(めい)さん、歌手ではハワイ生まれの伊藤由奈(ゆな)さんらが思い浮かぶ。こうした有名人の活躍や人気の高さがランキングに大きな影響を与えてきたわけだ。

蛇足だが、10年に「りこ」が突然、6位に浮上したのは、同年に俳優、石田純一さんと結婚したプロゴルファー、東尾理子(りこ)さんの影響ではないかと考えられている。

00~06年は「3音」、07~13年は「2音」

さて、ランキングの推移を眺めているうちに、女性名の読みにも興味深い「流行の法則」が見えてきた。「3音」から「2音」に大きくシフトしているのだ。

それぞれ色分けしてみるとよく分かる。「あやか」「はるか」など読みが「3音」だった名前の数はトップ10圏内で7、6、7、7、8、7、6、3、5、3、3、3、2、6と推移。一方、同じ時期に「ゆい」「めい」など読みが「2音」の名前の数は4、4、3、3、3、3、4、8、7、7、8、9、8、7と推移。つまり、前半の06年までは「3音」が多数派だったが、07年からの後半は「2音」が多数派に切り替わっている。転換点になっているのは07年だ。

国際化、呼びやすい、親しみ、中性的、新鮮……

なぜ「2音」の人気が高まってきたのだろうか?

「たまひよ赤ちゃんのしあわせ名前事典」を編さんするベネッセコーポレーションのたまひよ事業部が面白い分析をしている。(1)外国人でも発音しやすく、覚えやすいので国際化の時代に対応できる(2)短い方が呼びやすい(3)愛称のようにかわいらしく、親しみがわく――などが理由だというのだ。

確かに「めい」「さら」「りお」「ゆな」などは海外でも耳にする名前。日本独特の名前より発音しやすく、覚えやすいので国際化の時代に適している名前かもしれない。

さらに、「2音」の方が男女で区別がつきにくい中性的な響きを持つことや、女性名として新鮮なイメージを与えることなども背景にあるらしい。確かに「ゆい」「りお」「りん」などは男性名としても通用するし、これまでは「3音」の名前が多かったので逆に新鮮な印象を受ける。

こうした理由が複合的に重なり、「2音」の人気が高まってきたというわけだ。

「か」→「い」

読みの末尾にも大きな変化が見られる。「―か」から「―い」へのシフトだ。

それぞれ色分けしてみるとよく分かる。「3音」が多数派だった前半、読みの末尾で目立ったのは「―か」だった。たとえば、「あやか」「はるか」「ももか」「ゆうか」「ほのか」などランキング上位には「―か」がズラリと並ぶ。一方、「い」で終わる名前はそれほど多くない。

ところが「2音」が多数派に変わる後半になると形勢が逆転する。「―い」が優勢になるのだ。「ゆい」「めい」などはその代表例といえる。

「3音」→「2音」が後押し

ここでも転換点は07年。ちょうど「3音」→「2音」の転換点と重なっているのだ。

「女性名ほど顕著ではないが、全体として『3音』が主流の男性名でも、後半になると『りく』『そら』『れん』『はる』などの2音が目立ち始める」(明治安田生命保険)

確かに、女性名の人気ランキング上位を見ると、「3音」では「―か」という読みが多く、「2音」では「―い」という読みが多い。つまり、「3音」から「2音」へのシフトが、「―か」から「―い」へのシフトを後押ししたと考えられる。

読みが難しい「キラキラネーム」

ところで、女性名の表記の人気ランキングで13年のトップ10は「結菜」「葵」「結衣」「陽菜」「結愛」「凜」「ひなた・凛」「愛菜・美結・陽葵」、00年~13年の人気ランキングの首位の変遷は「さくら・優花」「さくら」「美咲・葵」「陽菜」「さくら・美咲」「陽菜」「陽菜」「葵」「陽菜」「陽菜」「さくら」「陽菜・結愛」「結衣」「結菜」という順番だった。

前回、紹介した男性名と同様、読みのランキングとは必ずしも一致しない。これも「読み方が分かりにくい」「複数の読み方がある」という現象が影響しているようだ。背景にあるのが、音の響きやリズムで読みを先に決め、そこに好みの文字を当てはめるいう名付けの方法。本来の読みにはない「当て字」が表記に認められていることも、この傾向に拍車をかけている。

「当て字」にも様々な法則が……

最後に、読むのが難しい名前や「当て字」の具体例を紹介しよう。

表は読むのが難しい女性名の抜粋である。皆さんは読み方を見ないでどの程度読めるだろうか? 一部では「キラキラネーム」などと呼ばれているが、最近の子どもには実際にこうした名前が増えている。

実は、こうした名付けにもいくつかの法則があるようだ。

よく目にするのが訓読み、音読みや名乗りの一部を利用する「当て字」。

結杏(ゆあ)は、結う(ゆう)の「ゆ」と杏(あん)の「あ」を組み合わせた読み。渚夏(なな)は、渚(なぎさ)の「な」と夏(なつ)の「な」を組み合わせた読み。解説されれば「ああ、そうなのか……」とも思うが、初見ではなかなか読むのが難しい。

最近、流行しているのが「心」(こころ)を「ここ」または「こ」と読ませる「当て字」。キムタクの愛称で知られる木村拓哉さんと歌手の工藤静香さんが01年に生まれた長女に心美(ここみ)と名付けたことから人気が高まったとされる。

このほか、外国語やその状態を示す言葉を使った読みもある。

月(るな)、海(まりん)、星(きらら)は昔ならまずなかった読み方。宇宙(こすも)、海音(しおん)などもかなり個性的な名前。有名人や人気のアニメ、漫画、ゲームソフトなどに登場する人物の名前が影響しているケースもあるらしい。

ただ、読み方がすんなり分からなければ学校や病院、仕事などで支障をきたす恐れもある。世の中に完全に定着するまでは、色々と混乱する場面もありそうだ。

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