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働き方・学び方
ダイレクトメッセージ

2013/7/23

ダイレクトメッセージ

これまで私は、被災地で行う野球教室などの支援活動、肩・ひじの検診、少年野球の監督やコーチ、親御さんを集めたセミナーなども実施してきました。自分なりに様々な成功体験や失敗体験を伝え、決して良くないと思える指導上の旧習や必ずしも正しいとは言えない情報についても自分なりの考えを話してきました。工藤公康というフィルターを通したもので完ぺきとはいいませんが、私なりに悩み、考え、実践してきた情報を今後も伝えることが、子供たちの未来をサポートするものだと信じています。

子供たちが楽しく野球を続けられるようになるためにも走り続ける

このコラムも今回が最終回です。

野球をやめてから、もう2年がたとうとしています。月日がたつのが早いと感じるのは、テレビ・ラジオの野球評論の仕事や、コラム執筆という今の仕事に一生懸命になっていられるからでしょうか。

現役時代は野球が私の生活のすべてでした。そんな私のペースに妻も5人の子供たちも合わせてくれました。ナイターを終え、昼まで寝ている私を「静かにしないとパパが起きちゃう」と気遣って、学校に行くときもそーっと玄関を出て行ってくれました。移籍でチームが変わるときは、転校で友達を失うのに文句も言わず、「さぁー、引っ越しだー」と元気に荷物をまとめてくれていたことを思い出します。

そうやって家族が支えてくれたからこそ、私は野球について中途半端なことはしないようにと、トレーニングをこなし、コンディショニング、食事、睡眠とすべてに細やかに気を使っていました。本当に恵まれた環境でした。今後も、少しずつ知識を深め、少しずつ成長し、これまで得た知識や体験を子供たちに、球界に還元していこう。それが私の、ささやかながらの決意です。

工藤公康(くどう・きみやす) 1981年度のドラフト6位で名古屋電気高(現愛工大名電高)から西武に入団。落差のあるカーブと相手打者の心理を読んだ配球を武器に、大舞台に強い左腕として西武の黄金期を支えた。生活の乱れから一時成績が落ち込んだが、食事の改善や大学教授らと連携したトレーニングで低迷から脱却。86年から2年連続日本シリーズMVP。95年ダイエー(現ソフトバンク)にフリーエージェント(FA)で移籍、捕手の城島健司(引退)を育て、99年にチームを日本一に導き「優勝請負人」と呼ばれた。2000年には2度目のFAで巨人へ。07年から横浜に移り、10年に西武に復帰。同年オフに戦力外となり、11年12月引退を表明。プロ野球29年間で224勝142敗3セーブ。最高勝率、最優秀防御率各4度など多くのタイトルに輝く。1963年5月5日生まれ、愛知県豊明市出身。日刊スポーツ評論家。
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読者からのコメント
kuro 30代男性 その他(海外)
日本で行われる子供の多くの大会は,甲子園に代表されるようにたった一回のKnockout方式のTournamentで, できる選手だけが重用・酷使される。またレベルの合わない相手でたこ殴りのような試合を強要される。さらには,ベンチを温める、スタンドで応援するだけの選手がどれだけ機会を失っているか?スポーツは試合を通じて楽しむことではなく,精神修練の場になっており,悪しき慣習と思います。この点についてご理解のある工藤様には大いに発信して頂きたいと思います。
匿名希望 30代男性 東京都
西武ファンのものです。 コラムを読みました。 私も、会社員で40になろうとしていますが、若いときと同じではやっていけないという自覚を持って歩みたいです。 大学院がんばってください。
ヨッシー 30代男性 静岡県
はじめてダイレクトメッセージをさせていただきます。 わたしは、27歳の時にサッカーで膝に大きな怪我をしました。 復帰を考えましたが、メンタル面、チームの問題も重なり、わたし自身が精神的にやられてしまいました。 そんな時に、ヨガもやりはじめたのです。 最初は、本を見ながら、次はヨガスタジオに行きました。 そうしたらヨガの魅力にすっかりハマり、今では伝えています。 今はヨガとジョギングなどで、無理をしない程度にカラダを動かしています。 カラダをだいぶ酷使したので、年齢を重ねてもヨガが普通にでき、美味しい食事ができ、楽しく過ごせればいいと考えています。 精神面も、実は鍛えられていて、自分と向き合うこともしました。 人生ってどんな時に転機が来るか解りません。 まだまだ若造ですが、工藤さん同様、わたしができることを関わってくれる人達に伝えていきたいですね。
よしとう 50代男性 岡山県
工藤さんのコラム、大変楽しく読ませて頂きました。野球に対する愛を感じさせてくれました。野球に真正面から取り組まれてきた、そして今も取り組まれている、と感じました。 今後のご活躍をお祈りします。
ToyoMitsu7331 30代男性 埼玉県
僕は毎日楽しみに試合や結果を観るような野球ファンではありませんが、工藤さんは西武時代から好きな選手でしたので、今回記事を拝読しました。 『経験を積むと楽が出来る』これは野球界のみならず、どの分野でもそう勘違いしてる人って多いのではないかと思いました。「歳をとったから」「長くやってるから」と努力するのを緩めてしまう。そう思ってる時点で衰退は始まってるわけですね。 やはり歳に負けないで現役挑戦し続けた工藤さんは別格ですね。また、そんな工藤さんだからこそ、言葉に重みがあります。今日、この記事に出会えて本当に良かったです!経験を積んで楽を出来ると勘違いせずに、どんどん努力して挑戦し続ける。そんな大人になりたいと心から思いました。 どうもありがとうございます!
ラック 70代以上男性 神奈川県
相手も進歩、これに勝てるのは一段のレベルアップ。至言です。ベテランであるからこそのさらなる練習や体の調整の必要性が了解できました。常にストイックというまでの工藤氏の修練の姿を見ておりましたので感銘を受けた次第です。 過日、70歳になったばかりの後輩と一杯飲んでいるときに、彼は「特許が出せなくなったらオシマイ、頑張ります」と言っていました。工藤氏の文を読みつつ、これと共通したさわやかさを感じました。 また今後の抱負に子供達の野球環境を良くすることを進めておられるとのこと、大変重要なことと理解しました。実績のあるベテランの活動故に実現性が高いでありましょうが成果をおおいに期待します。 さらに終始家族の皆さんと心が通じ合って来られたことに大変心が温まる思いがいたしました。 さらなるご活躍を祈念します。
森下 齊 50代男性 群馬県
少年野球で勝負にこだわり過ぎる。 やはり専門家の目にもそう映っていたのかと、思います。 肩や肘の故障の心配が一番ですが、身近で見ている野球に限らず子供達のスポーツは、勝負に拘る大人の大人げない言動に違和感を覚えていました。 子供達が、スポーツを嫌いになっちゃうんじゃないかな、などと感じました。 勝敗を求めるのは、高校からで良い様な気がします。 工藤さんの様な方が、子供達の故障を防ぐ方法や、スポーツを好きになる様な指導法を広めてくだされば、悔しい思いをする子供が減るでしょうね。
高校野球バカ爺 60代男性 東京都
実は、知り合いの23区の高校で、プロ出身の監督を探しています。しかし、指導者を探したり、或いは指導者選択方法が分からなくて、途方に暮れている学校があるのですが、早く優秀な指導者をプロから排出して欲しいですね。

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