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働き方・学び方
ダイレクトメッセージ

2013/7/23

ダイレクトメッセージ

「ベテランになったら楽ができる」というのは誤解も甚だしい。年をとればとるほどトレーニングをしなくては

大切なのは、もっと知ること、学ぶことです。「知るつもり」「学ぶつもり」ではダメですよ。ひとつの事を教えてもらったら、それを応用して5つの練習法を考えるぐらいでないと。私が筑波大学で体を鍛え直したのも、自分の体をもっと知りたいと思ったからですし、世間で言われている“年齢の限界”に挑戦してやろうと思ったからです。

その限界への挑戦は、私に新たな意欲をもたらしてくれました。子供たちに、もっと楽しく野球をさせてあげる環境を整えたい、という思いです。

現役時代から整形外科の先生たちとの勉強会に参加させてもらい、肩やひじの専門家による学会にも足を運んできました。そこで野球をする子供たちの半数近くが小・中学生の時代に肩やひじを一度は痛めたことがあるという話を伺いました。子供たちがいかにケガに苦しんでいるか。本当にこんな状態でいいのでしょうか?

私も中学2年の夏ごろにひじを故障しました。連日の投球で少しずつ伸びなくなったのです。半年間、ひじをあたため、毎日ストレッチを続けて、ようやく痛みは治まったのですが、西武で3年連続2ケタ勝利をあげたプロ7年目、25歳のときに再び痛めたのが、子供のころに悩まされたひじの、まさにその部分だったのです。それから23年間というもの、痛みと闘いながらのプロ生活でした。登板するときは痛み止めを飲まないと投げられないほど。だから小・中学生に私のような思いはしてほしくない、と強く思うのです。

子供が故障に陥るのはなぜでしょう? もしかしたら、「勝つこと」を優先しすぎてしまうことが、一因になってはいないでしょうか。もちろん、勝利は大切です。野球に限らずスポーツの純粋な喜びであり、それまでの努力が報われるのですから。人間としての成長にもつながります。しかし、勝利一辺倒に走りすぎると、子供たちの体をむしばみはしないでしょうか。子供の未来を守りながら、勝つことの喜びを与える方法もあるはずだと、私は信じています。

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