世界で変身したカップヌードル、食文化の縮図編集委員 小林明

さて、各国・地域別に売れ筋の特徴を詳しく見てみよう。

EU・米国版などは麺が短め、タイ版は麺が長め

EU版はドイツを拠点に北欧、英国、スペイン、オランダ、スイスなどで広く売られている。工場はハンガリー。チキンスープが基本なので、ニワトリをイラストにしたマークがパッケージに入っている。米国版もチキンスープなので、簡略化したニワトリのイラストが容器を包む紙製の資材に印刷されている。どちらも食べやすさを考えて、麺が短いのが特徴だ。米国ではスプーンですくっても食べられるように、麺を数センチの長さに切った商品も販売されている。

メキシコ版はチリが利いた風味。地理的に近いせいか、容器やパッケージのデザインは米国版と似ている。ブラジル版は地鶏をベースにした塩味のスープ。インド版は複数の香辛料を組み合わせたマサラ(カレー)味(詳しくは前回の7月5日掲載のコラムを参照)。タイ版はハーブ類の微妙なバランスが特徴の酸味、辛みの利いたトムヤム味。生産ラインや流通システムなどの影響もあるせいだろうか、EU版、ブラジル版、インド版、タイ版の容器は光沢のある硬めの材質を使っている。タイ版では食べ応えを重視して、麺はやや長めにしているという。

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