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インド版カップヌードルの謎? 日本食文化の挑戦 編集委員 小林明

2013/7/5

最近、出張でインドに行く機会が多いが、現地で興味深い話を聞いた。即席麺市場が急成長しているというのだ。

インドの食文化と言えば、「カレー」というイメージが強いが、日本で生まれた即席麺文化が、はたしてインド社会にどのように浸透し、どのように発展しているのだろうか? 現地から報告する。

まず即席麺市場の概要をつかんでおこう。

世界で最も即席麺が消費されている国がどこかご存じだろうか?

■世界最大の消費国はどこ?

表は世界ラーメン協会による過去5年間の推計値である。

最大の消費国は中国(香港を含む)。440億3000万食で世界全体の消費量(2012年で1014億2000万食)の4割強を占める。やはり麺文化の長い歴史を持ち、多くの人口を抱えているのがその要因。次いでインドネシアの141億食、日本の54億1000万食とランキングは続く。これが過去5年間で不動のトップ3である。

上位の顔ぶれを眺めて特に目立つのがインドの躍進。

08年は14億8000万食でブラジルよりも低い11位だったが、その後、急速に成長し、12年にはほぼ3倍の43億6000万食に増加(伸び率194.6%)。一気に5位に浮上した。

全世界での即席麺総消費量は、08年の921億1000万食から12年の1014億2000万食へと5年間で10%程度伸びた計算。同時期の各国の伸び率を見ると、中国(香港を含む)が3.5%、インドネシアが2.9%、日本が6.1%。やや高くてもベトナムが24.3%、タイが36.4%、ブラジルが37.3%だから、インドの伸び率は破格といえるだろう。

■成長余地が大きいインド市場

「12億人以上の人口の多さや、対象顧客と目されている中間層の今後の増加を考えたら、インドでの即席麺市場はまだまだ伸びる」(世界ラーメン協会)と予想されている。

ちなみに国民1人あたりが1年で即席麺を食べる量はどの程度なのか?

日本だと約42食。つまり、1カ月に3.5食を食べている計算になる。これが中国だと約33食(1カ月に2.7食)、インドネシアだと約59食(同4.9食)。特に多いのは韓国で約72食(1カ月に6食)。これらは歴史的に麺食文化が浸透しており、むしろ今後の成長余地はそれほど大きくないと言える。

一方、それに比べれば、インド国民1人あたりが1年で即席麺を食べる量は約3.5食にとどまっており、潜在成長性が期待できる魅力的な市場だということが分かる(参考までに、2012年の全世界での即席麺総消費量は1014億2000万食で世界の人口、約70億5200万人で割ると14.4食。つまり、1カ月に1食強を食べているのが世界の平均値になる)。

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