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男性名の流行は1字→2字、誠から大輔へ 編集委員 小林明

2013/5/10

前回、「女性名から『子』が消えたワケ? 明美が分岐点」と題して日本人女性の名前のトレンドについて紹介したところ、読者の方から「男性名のトレンドについても知りたい」というご意見を多数いただいた。そこで今回は男性名のウンチクについて取り上げてみたい(外国の名字・男子名・女子名のウンチクについては過去に掲載したコラムを参照してください)。

実は、ここにも興味深いウンチクが潜んでいる。

まずは男性名の流行の変遷について大まかにつかんでおこう。

図1は明治安田生命保険が調べた男子の名前ランキング1位の変遷である(各年に生まれた男の新生児が対象)。

■「誠」が18年首位で過去最長

戦前の代表的な名前は「清」。1915年に人気ランキングで1位に躍り出て以降、1930年代から1940年代まで「清」時代が続く。やがて戦時色が強まるにつれ、「勇」「勝」など勇ましさや勝負運の強さなどを連想させる名前にシフト。特に太平洋戦争の最中は「勝」の人気が高まる。

戦後は1945年の敗戦を境に一転、「博」「茂」のほか「隆」「稔」など経済的な豊かさや繁栄を求める名前が流行。さらに1957年から1978年までのうち通算18年で首位に君臨した「誠」の黄金時代を迎える。1位が通算18年というのは男子名では過去最長記録(ちなみに女子名の過去最長記録は「和子」で戦前、戦後合わせて通算23年)。

「誠」時代は高度成長期にあたる。梶原一騎原作・ながやす巧作画の人気劇画「愛と誠」の連載が少年マガジンで始まったのが1973年。楳図かずおさんのギャグマンガ「まことちゃん」の連載が少年サンデーで始まったのが1976年。いずれも「誠」ブームに乗っていたわけだ。

■「大」「太」など骨太な名前に

1979年から1986年までは「大輔」時代。早稲田実業の荒木大輔選手が甲子園で大旋風を起こし、元レッドソックスの松坂大輔選手が生まれたのが1980年。フィギュアスケートの高橋大輔選手、サッカーの松井大輔選手もこの世代に属する。

1988年から1997年までは「翔太」時代(「拓也」「健太」なども含む)。バブル経済が崩壊し、日本が「失われた10年」を迎えた時期とほぼ重なる。さらに「大輝」「大翔」の順に流行。「大輔」以降の男子名は「大」「太」などスケールが大きく、骨太なイメージの名前が目立つようになる。

以上が日本の男子名の流れである。

実際に1年ごとに変遷を追うと、さらに興味深い傾向が浮かび上がってくる。

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