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MONO TRENDY
ブームの予感(日経MJ)

2013/5/5

ブームの予感(日経MJ)

山の神、もう怒らない?

女性向けマンガ雑誌で連載され、単行本にもなった「ドボジョ!」

3月下旬、土木学会が主催したあるトークイベントに20~40代のドボジョ23人が集結した。「ドボジョがマンガのヒロインになるなんて驚きね」「私たちがどんな風に描かれているのか、私も読むわ」――。

夕方に始まり夜9時ごろまで盛り上がった女子トークの話題は、その名もずばり「ドボジョ!」(作者は松本小夢さん)という題名のマンガ。講談社の若い女性向けマンガ雑誌「KissPLUS」に1月までの約3年間連載され、単行本にもなった。

主人公の名は桜子。銀行に就職したが、重機を操りたいという夢を諦められず、家族に内緒で建材企業に転職した。土木作業服に長袖シャツ、頭にはタオルを巻いて仕事をこなす彼女の毎日を、家族や恋愛の悩みを織り交ぜながら描いている。

「ドボジョが主人公のマンガで、よくOKが出ましたね?」。女子トークを企画した土木学会の高橋薫さんが編集者に聞いたところ、返ってきた答えは「土木の仕事ってかっこいい。すんなり通りましたよ」だった。

「トンネルに女性が入ると山の神が怒る」との言い伝えがあり、法律面でも2007年まで女性はトンネル内で働くことができなかった。そんな男女の差異も、もはや過去のもの。「クールビューティーでかっこいい」。ドボジョ!を読んだ若い女性たちからはこんな声が相次いでいるという。

(大岩佐和子)

[日経MJ2013年5月1日付]

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