MONO TRENDY

ブームの予感(日経MJ)

フェイスブックで発信 オタク文化に世界がいいね! サイト「TOM」けん引

2013/3/3

アニメ、コスプレ、フィギュアなど日本のオタク文化を発信するフェイスブック(FB)サイト「Tokyo Otaku Mode(TOM、トーキョーオタクモード)」のファン(購読者)が1月25日、1千万人を突破した。日本人運営のサイトとしては最多で、99%は外国人だ。世界的な「クール・ジャパンの窓」に育ったTOMの創設者、亀井智英氏(35)は今、収益モデルの構築という次なる目標へ着々と歩を進める。

■情報発信力のなさを痛感

TOM創設者の亀井智英氏

「ワンピース」「ナルト」「初音ミク」「ポケットモンスター」。TOMにはサブカルチャーの写真やイラストが毎日、豊富に掲載される。2011年3月の開設から今年1月下旬までの投稿画像数は約1万枚。ユーザーの国籍は多彩で、記事はほとんど英語だ。

亀井氏はTOMを着想した当時、インターネット広告会社の社員。国内外の企業に出向を繰り返す間に、日本の優れたコンテンツを巡る情報発信力の貧困さを痛感した。一方で注目したのが日本で普及途上だったFBの集客力だ。本業の傍ら、仕事で知り合った仲間とTOMを立ち上げ。当初はFBでの伝統工芸品の紹介を考えたが、新しい情報が出にくいためサブカルにテーマを変更した。

TOMに投稿されたコスプレ写真や画像は1月下旬で約1万枚に上る(「初音ミク」のコスプレ写真)

サイト開設前に海外の有名ブロガーら約100人にアンケートした。「調べたのは好きなキャラクターや自国でのアニメイベントの有無、情報を入手しているサイト、入手しづらいオタク商品など。すると、海外には日本のアニメや流行に関心を持つ人が多いのに、意外と日本のサイトを情報収集源として活用していないことがわかった」。大半が日本語表記で、情報が様々なサイトに散在しているのが理由だった。

亀井氏自身は「オタクの世界に詳しくないし、英語も得意でなかった」が「英語による、画像中心のオタク情報編集」にスタイルは決まった。この「総合性」が躍進の原動力となった。

東日本大震災の直後でもあり、開設当初1カ月間のファン数は1千人未満と伸び悩んだ。6カ月で10万人の「いいね!」という目標にはるかに及ばない。活路を開いたのはファンイベントや、ユーザー目線のコンテンツ編集の強化だった。

例えば「ナルト」の映画公開に合わせFBでお祝いしようと呼びかけたらどっとファンが集まった。FBに特別な「場」を設ければ根強いファンが口コミで話題を広げ盛り上がることを実感した。「掲載するのは自分たちが出したい情報でなく、ユーザーがほしい情報。コスプレ写真は、仮装文化があり頻繁にイベントも開かれる海外ユーザーが『いいね!』を押しやすい。こんな情報を積極的に発信した」

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