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 2012年11月、58歳にして妻・東尾理子さんとの間に理汰郎くんが生まれ、再び「父親」となった石田純一さん。20代、30代でもうけた長男・長女の時とは違った感覚を持っているという。今の石田さんが考える理想の父親や家族像を語ってもらった。(聞き手は鈴木亮)

自分自身が完成 余裕持っている

――20代、30代で子どもが誕生し、還暦を目前に、今また父親となりました。

石田純一氏

石田純一氏

20代、30代のころと、昨年、理汰郎が誕生した時では感じた思いも自分の置かれた状況も、すべてが異なりました。20代、30代の頃は何もわからないまま、手探りで親になっていった。「親はどうあるべきか」「家族はどうあるべきか」という自分なりの考えが確立していなかったんです。

人として、男として未完成で発展途上だった時代に親になったかつての自分に比べると、今は自分自身の型が完成に近いほど成熟し、余裕を持っています。今なら伝えるべき言葉、対処すべき行動、手をさしのべるタイミングなどを適切に判断してこの子を育てられます。年を取ってからできた子どもは優秀になるって昔からよく言いますよね(笑)。

父親として「へたくそ」だった

――どんな点に違いを感じますか。

決定的な違いは視野の広さです。父として、家族のあり方を常に見据えながら生活しています。若い頃は「父親」の存在意義が自分の中でも鮮明ではなかったんですね。目指すべき父親像がないまま親になったのです。

教科書も参考書もないまま、難しい問題を解いている状況でした。一言で言えば父親として「へたくそ」だった。その頃から今まで、たくさんの家族を見てきて、自分も含めた失敗例も目の当たりにしてきました。その経験を家族のために、子どものために生かせるのかな、と。

妻の理子が出産直後、僕にカードをプレゼントしてくれました。「理汰郎くんはいろいろなことを太郎さん(石田さんの本名)に教わるために、導かれるために、私の体を通ってこの世に産まれてきました」と書いてありました。この命を導いていく力や経験がついた今だからこそ、この子は僕のもとに来てくれたんだ、と感動しました。

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