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職場の知恵

増える職場のパワハラ相談 企業の対策は

2013/2/20

スポーツの世界で、監督から選手へのパワーハラスメントが問題になっている。優位な立場を利用したパワハラは、職場でも深刻だ。労働相談窓口には上司や同僚から暴言やいじめを受けたとの訴えが増えている。厚生労働省が提言をまとめ、企業が対策に乗り出すなどの動きも出ている。どうすればパワハラを防げるのか。

■外部に調査を委託

国もパワハラ対策に乗り出した(東京・霞が関の厚生労働省)

「下記の行為を行ったときは減給または訓戒。誹謗(ひぼう)中傷、風評、嘲笑(ちょうしょう)、故意に無視、仲間外れ、実現不能な業務命令……。これらの行為を繰り返したとき降格または出勤停止または減給。職場における暴行、脅迫、傷害、名誉毀損その他刑法犯に該当する行為を行ったとき懲戒解雇――」

これは板金機械大手のアマダが、2010年に制定したパワハラ防止規程の一部だ。09年からコンプライアンス教育の一環としてパワハラ防止に取り組んできた。ビデオ映像を活用した研修を行い、10年には理解度を確認するアンケート調査を実施した。

さらに就業規則の一部だったパワハラを独立させた。「努力目標だと効果がない。抑止力を強めるため行為を例示し、処分も決めた」と阿部敦茂総務・人事本部長。

社内外に設けた窓口には年間を通してぱらぱらと相談があるが、記録に残すような深刻なケースは年間2件くらい。処分にいたった例はまだなく、直属ではない組織の長から注意してもらうなどで穏便に解決できることが多い。異動させることもある。

「1990年代以降、リストラなどもあり部下が上司と気軽に話せる雰囲気が失われた。下から上へ自由にものが言える雰囲気づくりが重要だ。外国人と一緒に働くグローバル職場も増えている。パワハラの処分規定にひっかかるようではいい仕事はできない」(阿部本部長)。新任管理職を上司、部下、関連組織が評価する制度もある。

ソニー銀行も「パワハラは許さない」との社長メッセージを繰り返し社員に伝え、講師を招いての研修やビデオ研修を全員に受けさせている。中でも効果をあげているのが、10年以降、外部の専門会社に委託して行っている「職場の健康診断」だ。

胸ぐらをつかむ、机をたたく・書類を投げるなど脅される、説明のないまま仕事を突然変える――。調査では、パワハラだけでも20項目くらいあげて過去1年に受けたか見聞きしたことがあるかを全社員に尋ねる。調査結果はフィードバック研修で全員に伝える。

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