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大卒就職率6割 働かない子ども、親はどうする? 心を開かせるポイント

2013/2/13

 大学を卒業しても6割の学生しか就職しない時代となり、働かずに親元で暮らす子どもが増えている。「自分が稼いでいるうちはいいが、年金生活になったら」と不安を募らせる親も多い。働いてほしいが、本人は働くそぶりをみせない。そんな場合、親はどう対応したらいいのか。

 「37歳の息子が何を考えているのか全くわからない」とA男さん(72)は頭を抱える。息子は大阪の私立大学を中退して以降、仕事をしても長続きせずに、ずるずると今日まで来た。年金暮らしで貯金を取り崩しながらの生活なのに、息子の車代やガソリン代などお金のかかることばかり。「お先真っ暗」とため息をつく。

■「家から出て行け」とは言えず

 家族関係の相談が多い原宿カウンセリングセンター(東京都渋谷区)で、ここ3~4年急増しているのが、大学卒業後も働かず引きこもり状態になった息子の相談だ。「何もしないでただ家にいるだけ。あれこれ悩む母親が増えている」と信田さよ子所長は言う。

 文部科学省の学校基本調査によれば、2012年3月に大学を卒業した人のうち就職したのは63.9%。就職も進学もしなかった人たちは15.4%を占める。

 厳しい就職活動の果てに気力がなえてしまった、やりたいことが見つからないなど、就職しない事情は様々だ。「甘えるな」と断じるのは簡単だが、「求人企業の労働条件悪化などもある。仕事の質にも目を向けるべきだ」と法政大学の上西充子准教授は語る。

 信田所長も「以前なら家から出て行けと言えたが、2000年以降、そうは言えない世の中になってしまった」と嘆く。仕事が見つからず、ホームレスという事態が現実感を持つからだ。

■子どもにも負い目、話聞く努力を

 「親に迷惑をかけているという負い目は感じている」。東京都在住の既卒者、山口宏之さん(24)はそう語る。就活の傍ら、同じ境遇の人たちの居場所をつくろうと、ファミリーレストランなどを利用して「既卒者カフェ」という集まりを始めた。「みんな心の中では働きたいと焦っているけど、一歩が踏み出せない。そしてとても孤独」と山口さんは仲間の声を代弁する。「本当は親に話を聞いてほしいのに甘いと否定されると、それだけで萎縮してしまう」

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