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バレンタインチョコ 欧州の巨匠が語る渡し方の秘訣 エルメ、マルコリーニ両氏に聞く

2013/2/13

欧州のチョコレート作りの巨匠ならバレンタインチョコをどんな演出で意中の人に渡すのだろうか? 来日したピエール・エルメ氏とピエール・マルコリーニ氏がこっそり教えてくれた方法は、意外なほどシンプルだった。ともにフランスの高級食品店「フォション」で修業し、世界一の洋菓子職人を決める国際大会「クープ・デュ・モンド」で優勝した経歴を持つ。世界の人々の舌を魅了し続けている2人の提案とは……。

エルメ氏 できたてが一番、渡す時の鮮度を考えて

――まずはエルメ氏から。実は日本との縁がとても深い。

ピエール・エルメ 1961年、フランス・アルザス地方で続くパン屋の4代目として生まれる。14歳で「ルノートル」で修業を始め、24歳で「フォション」のシェフ・パティシエ、35歳で「ラデュレ」副社長に就く。モダンながら伝統を大切にする作風で「パティスリー界のピカソ」ともいわれる。カヌレ、クイニーアマン、マカロンブームの火付け役でもある。 98年、東京・紀尾井町のホテルニューオータニに自身の店を初めて出店。現在は世界各地に展開している。2007年、レジオン・ドヌール勲章受章。世界最高レベルの菓子職人が加盟する協会「ルレ・デセール」副会長。

エルメ 本当にそうだ。偶然の出会いがあり、自分の店を世界で初めて出店したのが日本だ。1997年、ホテルニューオータニ東京(東京・千代田)で開かれたフランスの菓子職人のイベントに参加した時、大谷和彦社長から「ぜひ、うちで出店しませんか」と熱心なお誘いをいただいた。昨年からは全日空の欧米路線のビジネスクラスとファーストクラスのデザートも担当している。皿にケーキをのせるだけでなく、甘さ、苦み、爽やかさや温度、食感の違いなど一口で様々な味わいが楽しめるよう工夫している。日本の皆さんに味わってもらう機会が多いことはとてもうれしい。

■日本人とフランス人に味覚の違いはない

――日本人とフランス人、味覚の違いは感じるか。

エルメ 初出店する時には、いろいろな人から助言を受けた。「成功したいなら、日本人が好きなモンブランやストロベリーチーズケーキくらいは出したほうがいい」とか、「サイズは小さめで甘さは控えたほうがいい」とか。でも、そういった助言はすべて無視した。フランス人が好きな味なら、日本人も気に入ってくれるだろうという確信が、自分の中にあった。

「パティスリー界のピカソ」と呼ばれるエルメ氏のモダンで独創的なスイーツ

日本とフランスは似ている。文化を見ても、創造性が豊かで、美しいものが好き。品質の高いものにこだわりがある国民なので、そういったケーキを出せば絶対に受け入れられるだろうという自信があった。だから、フランスと全く同じレシピのケーキを並べている。味覚の違いを感じるかと問われれば、ノーだ。

――日本のチョコレート市場は約4000億円、その1割強をバレンタインデー(2月14日)の商戦で売り上げる。女性がチョコで男性に告白するという慣習は欧米のものとは逆。どうみているか。

エルメ 私は逆にいい慣習だと思っている。商売上のこともあるけれど(笑)。でも、女性が男性に告白をするという心持ちがいいし、その1カ月後にホワイトデーのお返しがあるのも平等だ。それに思う人への告白だけでなく、周りの上司、友達やお世話になっている人々にも感謝する。とてもいい慣習だと思う。

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