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ブームの予感(日経MJ)

リアルな山菜・カエル… カプセル玩具、大人が夢中 奇譚クラブ、社員14人 アイデアで勝負

2013/2/3

子供向けと見られがちなカプセル玩具で、ついつい大人が手を伸ばす、遊び心あふれた商品を次々投入しているのが奇譚クラブ(東京・渋谷)だ。リアルなアマガエルや山菜、思わずニヤリとするキャラクターなど幅広い品ぞろえが衝動買いを誘い、今ではマニアもいる。企画は自由奔放ながら、もの作りや販路計画は緻密。少人数のアイデア集団が、「面白さを追求する」玩具会社の王道を歩む。

■「コップのフチ子」がヒット

「コップのフチ子」シリーズは累計で80万個を受注するヒット商品に

小指サイズのOL風の女性が、コップの縁に座ったり、よじ登ったり。「何これ、超かわいい」「面白すぎ!」。東急ハンズ池袋店(東京・豊島)の1階で女性客が声をあげた。昨夏発売のカプセル玩具「コップのフチ子」シリーズ。今年4月までの累計受注個数が80万を数える奇譚クラブのヒット商品だ。

池袋店の特設売り場には同社商品の自販機が20台以上並ぶ。価格は200~300円。主力は動物や植物を忠実に模した2008年発売の「ネイチャーテクニカラー」シリーズだ。品ぞろえは30種類以上。累計販売数が100万個を超えるロングセラーもある。

「フィギュアと思えば安い」。マニアという都内在住の男性(33)は「ダンゴウオ」のマグネット(200円)を購入した。「当社のターゲットは普段、カプセル玩具に興味のない大人」と古屋大貴社長は話す。

■シメジのストラップ、付け根の汚れ再現

動植物を忠実に模した主力シリーズ

古屋社長は大手玩具会社で約10年間、カプセル玩具の企画・営業に携わった後、「とにかく面白い物を作りたい」と06年に奇譚クラブを立ち上げた。現在は社員数14人。売上高は右肩上がりで、12年8月期は前期比4割増の12億円だ。

企画会議は毎月1回、約2時間のみ。元大手玩具会社の女性社員は「毎月5回は会議していた前職よりアイデアを出しやすい」と話す。商品化の条件は「座って聞いていた社員が思わず身を乗り出すこと」(古屋社長)。斬新な発想を生かすため、収益見積もりは商品化決定後に作る。

企画の採用は一見、アバウトだが、もの作りは細部に凝る。シメジのストラップは付け根の汚れを再現するため中国の工場と交渉を重ねた。販売まで1年かかることもあり、毎月の新商品は約5種類と大手の半分以下。商品原価は「在庫リスクを考えると売価の25%が上限」(業界関係者)だが、同社は「売価200円の商品なら60円」(古屋社長)まで許容する。

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