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職場の知恵

子育て中の短時間勤務、長期利用で職場に波紋 制度整えてみたものの…

2013/1/30

本店営業第五部に勤務する辻井翠さん(28)は10年に長男を出産し、今は10~16時の1日6時間勤務だ。「子どもがまだ幼く、1日6時間勤務でも大変。子育てに日々追われていると、こんな状況がずっと続くのかと不安に思っていたが、先輩ママに『徐々に手がかからなくなる』と聞けて安心した。就業時間を少しずつでも増やせるように意識していきたい」と話す。

■キャリアに支障

短時間勤務を長期間続けるのは本人にもキャリア形成上のリスクが伴う。

東レ経営研究所(千葉県浦安市)ダイバーシティ&ワークライフバランス推進部の松原光代さんは11年に電機連合の委託で短時間勤務者とその上司に聞き取り調査を実施した。「長期間短時間勤務を続けている社員はスキルや知識の習得が遅れ、会社の期待ほど成長できない職場がある」と分析する。

仕事で失敗や成功を繰り返しながら人は育つ。短時間勤務はその機会が減る。松原さんは「聞き取り調査では多くの管理職が『5年が限度。それ以上になると遅れは取り戻せない』と答えた」と明かす。

キリンビールはキャリア形成にも配慮したユニークな制度を持つ。取得可能期間を「小学校3年修了まで」と長く認める一方、取得期間は育児休業と合算して通算48カ月までと上限がある。ポイントは分割取得を認めていることだ。

子育て中は仕事の比重を下げざるを得ない状況が避けられない。ただそれは年がら年中続くわけではない。復職直後や保育園・幼稚園に通い始めたとき、小学校1年の1学期など時期は案外限られる。そんなときだけ短時間勤務をし、それ以外はフルタイム勤務を促す仕組みだ。

マーケティング部の酒井里子さん(37)は出産を経て、昨年12月に復職した。現在は1日5時間勤務だ。退社は午後3時。同僚より2時間半早い。「早く帰れて楽だけど現状にズルズルと慣れたくない。担当業務が制約されるし、私が退社した後に部署で決まった方針を共有できないこともある。必要になったら、また取ればよいのだから、今はどうすればフルタイム勤務に戻れるか。タイミングを計っている」と話す。

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