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安心・安全

早寝早起き、3食きちんと 子どもの肥満防ぐ動き広がる

2012/12/17

安心・安全

早寝早起きして、3食きちんと食べる。かつて当たり前だった子どもの生活リズムは大きく変わっている。背景には塾や習い事、共働きの親の増加など様々な環境変化がある。生活を見直し、正しいリズムを取り戻そうという動きが広がっている。

菓子は基本的に与えない

総合的な家庭での食生活改善に取り組む(東京都品川区の区立浅間台小学校)

「可能な限りおやつの種類を限定し、チョコレートやアイスなどカロリーが高い菓子は一切あげなかった」。東京都新宿区の主婦(32)は間食を制限して子どもの食生活を管理している。長女が4歳になった今もチョコやケーキといった菓子は誕生日など特別なイベント時以外は基本的に与えない。

菓子は基本的には必要がないものと伝えて食べないことを習慣化した。「間食をしないので3食よく食べる。好き嫌いもない。肥満を防ぎ、健康的な生活を送らせるのは親の義務」と強調する。

4歳の長男がいる川崎市の主婦(29)は、朝食から夕食までの総カロリーと栄養バランスを毎回計算して食事を作る。そのうえ朝食と夕食の時間も固定した。「夫の健康のために昨年始めたが、子どもの間食も減り一石二鳥」。親の健康に対する意識は確実に変わりつつある。

肥満児の出現率低下する傾向

子どもの食生活の変化を裏付けるデータもある。文部科学省の学校保健統計調査によると、小学6年生にあたる11歳児の肥満傾向児の出現率は1970年代後半から増加が続いていたが2002年ごろから減少に転じている。06年度から計算式が変更されたため単純比較はできないが、06年度時点で10.91%あった肥満傾向児の出現率(男女平均)は、11年度には8.81%まで低下している。

食生活に対する親の意識変化をさらに後押ししているのが学校や自治体による食生活改善の取り組みだ。地域住民、専門家、保護者を巻き込んだ総合的な食育を実践し、成功しているのが東京都品川区の区立浅間台小学校だ。

同校はまず子どもの食に対する意識改善を目的に食農体験を09年から導入。校内の空き地などを田んぼや畑に変え、田植えや種まき、稲刈り、収穫までを授業として体験させた。保護者や職員だけでなく地域住民のボランティアを募り「食農倶楽部(くらぶ)」として食農体験に参加を促した。さらに総合的な食生活改善プログラムを作った。

保護者にも「栄養や健康など学ぶことが多かった」と好評。当初は消極的だった保護者もいたが「子どもが食事の重要性を口にするようになったことで、保護者も食事や弁当の栄養に注意したり、規則正しい食生活を心がけたりするようになった」(豊島呈次校長)という。同校の調査では児童の給食の好き嫌いが減り、98%の児童が朝食を食べているという。

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