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車道の真ん中になぜ巨木? 大阪中心部のミステリー

2012/11/17

緑が少ないといわれる大都市・大阪。しかし、中心部を歩くと、車道の真ん中に巨木が茂り、道路のほうが木をよけている光景に出くわした。実は市内には同様の木が何本もあるという。いずれも車の通行量が多い場所だが、道路整備や区画整理の際に伐採されずに守られたのはなぜだろう。背景を探った。

■怪談めいた噂も残る大木

「クスノキさん」の愛称で親しまれる「楠木大神」

大阪市中央区の谷町7丁目の交差点を東に行くと、車道の真ん中にそびえる大きなクスノキが目に飛び込む。根元には鳥居と祠(ほこら)。陶器製の蛇もまつってある。

地元の人に聞くと、「クスノキさん」と呼ばれ親しまれている神木「楠木大神」だという=写真(1)。樹齢は500~600年。「もともと寺の境内にあったのですが、戦時中の道路拡張で現在の状態になりました」。近くに地所を持つ男性(81)が説明してくれた。子供の頃は近所に住んでいたといい、「境内にあったこのクスノキでセミ捕りをして遊びました」と懐かしむ。

蛇をまつっているのは「巳(み=蛇)さんが住んではるから」とのこと。「終戦間近、木の幹や枝に蛇がとぐろを巻いていた」といった伝承のほか、「枝を切った工事関係者が急死した」など怪談めいた噂も残る。

■道路拡幅でせり出したイチョウ

かつては私邸の中にあったというイチョウの大木

楠木大神から数十メートル離れた車道の真ん中にも、イチョウの大きな神木がある。根元にある祠の裏には「末広大明神」「楠●(王へんに君、なんくん)大神」などと刻んだ石碑が立っている=写真(2)。

近所の人に尋ねると「かつては私邸の中にあったが、道路拡幅で外にせり出した」のだという。ここにも、伐採しようとした人が急死した言い伝えが残っている。住吉大社と関係があると聞き、同大社に確認すると「住吉大社の末社に商売繁盛を願う楠●社があります。熱心な崇敬者が分霊したのかもしれません」との話だった。

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