本音出せる場所が… SNSで起きた子どもたちの「反乱」

いつの時代にも子どもたちは最新のコミュニケーションの道具をいとも簡単に使いこなす。今ならそれは、インターネット上で友人や見知らぬ人と交流できるソーシャルメディアだ。「デジタルネーティブ」から一歩進んだ「ソーシャルネーティブ」が生まれている。

「仲間と一緒に戦うのが面白い」…

東京都練馬区の松田道代さん(仮名、51)に、小学5年の長男が通う水泳教室から「もう2カ月も来ていない」との連絡が来たのは今年の夏休み前。驚いて調べると、帰宅後に図書館の共用パソコンで、ソーシャルゲームに興じていた。ソーシャルゲームはネット上で仲間と協力するなどしてゲームを進める仕組みだ。

夏休みには自転車で繁華街の家電量販店まで出かけ、店頭展示用のタブレット型端末などでゲームに熱中。携帯電話は持たせず、家のパソコンも触らせなかった。それでもソーシャルの世界に引き込まれた。

長男は「ゲーム内の仲間と一緒に戦うことが面白かった」との答え。結局、タブレットを買い与え、週末に1時間だけというルールを設定。二学期になり習い事が忙しく、ゲームの時間は減ったが「冬休みが来るのが怖い」(松田さん)。

SNSへの参加率上昇

ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)は、すでに小中学生にも浸透している。博報堂生活総合研究所が今春、首都圏の小学4年~中学2年生1200人に聞いた調査で「携帯電話やパソコンでメールのやりとりをする友人がいる」割合は5年前に比べて12ポイントも下がり48.3%に。メル友の数も平均24.5人から20.2人に減った。

その代わり増えたのが「SNSへ参加している」「参加したい」割合だ。ネット上の自分の分身である「アバター」を利用するSNSへの参加率は18.5%、それ以外のSNSへの参加率は10.7%と、それぞれ5年前に比べて4ポイント以上上がった。「参加したい」という割合も8~9ポイント増えて2割前後に達した。

同研究所の山本泰士主任研究員は、同じ調査で友達よりも家族を大切にする子どもが増えたことを指摘。震災に加え不安定な経済や社会の状況を敏感に感じた子どもが家族に回帰して「深い友達づきあいよりも浅く広くを志向し、そうした付き合いができるSNSを選んでいる」と分析する。

さらに、少子化で子ども同士の付き合いが減り「リアルな世界で友人関係を維持することが難しくなってきたので、付き合いが楽なSNSに走るのでは」との仮説を立てる。その証左となりそうなのが、アメーバピグで起こった子どもたちの“反乱”だ。