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200兆円の宝の山? 「秀吉の埋蔵金」伝説を追う

2012/10/6

4億5000万両(現在の貨幣価値で約200兆円)が眠る宝の山――。中世から近現代にかけて銀や銅を産出した、兵庫県南東部の猪名川町を中心とする多田銀銅山には耳を疑うような伝説が残っている。その埋蔵金は、巨大な経済力を背景に天下統一を果たした豊臣秀吉の遺産ともいわれる。歴史の大ロマンか、それとも根拠のない作り話か。伝説の虚実を追いかけた。

■語り継がれる伝説

坑道「青木間歩」内を見学する人たち。坑道は2千数百カ所もあるとされ、アリの巣のようにつながり、全体像は謎が多い(兵庫県猪名川町)

多田銀銅山には鉱石を採掘するために掘った坑道が今でも山肌に点在する。坑道はアリの巣のようにつながり、全体像は謎が多い。さっそく、銀銅山の中心地だった猪名川町銀山地区を訪ねた。

「多田銀銅山悠久の館」でガイドを務める大石利夫さんに案内してもらった。埋蔵金の有無について尋ねると「史実の可能性は低い」と前置きしつつ、埋蔵金にまつわる和歌を1首詠んでくれた。

「大事あらば 掘り出してみよ 摂津多田 白金の山に 眠る宝を」

「坑道の前でこの和歌を詠むと、背筋がぞくっとします」と大石さん。信ぴょう性はともかく、伝説は昔から語り継がれていたようだ。

次に向かったのは30年以上、埋蔵金を研究している郷土史家の谷口哲也さん。ここで耳よりな話が飛び込んできた。「多田銀銅山の埋蔵金を示す文献は巻物が4つ、絵図は8つあります。表に出ていない文献がある可能性もあり、他地域の埋蔵金伝説よりも充実しています」

■巻物は「極秘文書」

伝説が広く知られるようになったのは1949~50年ごろだ。多田銀銅山に4億5000万両を埋蔵したとの記述がある巻物や絵図が発見された。埋蔵金を埋めた場所を指し示す巻物もあったという。これはぜひ手に入れたい。

ところが壁にぶち当たる。巻物などはコピーを含め一部の研究者しか持っていない極秘の文書だからだ。ある関係者は「埋蔵場所を特定した文書が広く出回れば、一獲千金を狙う山荒らしが増えて地元に迷惑をかけてしまう」と解説する。

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