マクドナルドやマッキントッシュの名字の頭についている「マック」って何?
スミス、ミラー、テイラーの由来とは?
ジョンソン、ウィリアムズ、ジョーンズにはどんな意味が込められているの?
以前、このコラムで日本人の名字のうんちくについて取り上げたことがあるが、外国人の名字にも特別な由来や歴史が隠されているだろうか? 名字の研究に取り組む森岡浩さんに取材してみると、不思議なうんちくがたくさん詰まっていることが分かった。そこで今回は様々な外国人が入り交じっている米国を中心にした名字の謎について紹介しよう。
まず、米国の名字の基礎知識をおさえておこう。
米国で最も多い名字はスミス
表1は米国で10年に一度、実施されている最新の国勢調査(2000年)で名字のトップ30位をまとめたものである。最も多い名字はスミス(約238万人)。次いでジョンソン(約186万人)、ウィリアムズ(約153万人)、ブラウン(約138万人)、ジョーンズ(約136万人)、ミラー(約113万人)と日本人にもおなじみの名字がズラリと並ぶ。
ヒスパニック系名字が急増
前回調査(1990年)との比較で興味深いのが、ヒスパニック系の名字の増加。
大幅に順位が上昇しているのはガルシア、ロドリゲス、マルティネス、ヘルナンデスなどヒスパニック系の名字(ランキングの着色部分)。中南米からの人口流入や人口増加が進んでいる様子が読み取れる。
調査では人種別の比率も発表しており、上位30位で黒人比率が特に高い名字(その名字に占める比率が40%以上)がウィリアムズ(47%)、ジャクソン(53%)、ハリス(42%)、ロビンソン(44%)。それ以外は白人の比率が相対的に高い傾向にあるようだ。
では、これらの名字にはどんな歴史が隠されているのだろうか?