MONO TRENDY

ブームの予感(日経MJ)

生産量が前年の1.5倍に レコード人気、急回復のワケ デジタル世代には新鮮な響き

2012/8/26

 音楽配信や電子書籍と、コンテンツをダウンロードして手に入れる時代。だからこそなのか、レコードのアナログ感に親近感が寄せられている。独特のライブ感を表現していたり、暖かみのある音に癒やされたり。デジタルな音にならされた耳には新鮮に聞こえ、中高年世代は郷愁をかき立てられる。大きなジャケットやレコードの重さが存在感となり、愛着を増している面もある。

■若手ロックバンド、第1弾シングルはレコードで

デビューシングルをレコードで発売した「黒いチェリー」(東京都港区のレッドシューズ)

 「今の時代にレコードだけでシングルを出すなんてかっこいいよ」

 6月29日午後10時、東京都港区にある老舗ロックバー「レッドシューズ」。名古屋市を拠点に活動する3人組ロックバンド「黒いチェリー」のライブを聴いた観客の1人、外狩寛人さん(24)は興奮気味だ。

 黒いチェリーは昨年末、第1弾シングル「kuroi―ep.」をCDではなく、EP盤レコードで発売した。ライブで演奏したオリジナル曲「長島スパーランド」などを収録し、ライブ会場で販売している。

 ライブを通じて黒いチェリーに興味を持った外狩さんは「自分の部屋にアナログレコードプレーヤーはない」という。にもかかわらず、そのレコードを1000円で買った。「実家にあったプレーヤーを取り寄せて早速聴きたい。激しい曲調がどのように聞こえるのか楽しみ」と笑う。

■海外大物アーティストも発売

 レコード発売元のOys音楽出版(名古屋市)の上田修平店長は「多重録音せず、演奏をそのまま録音した。生演奏に近い音を再現しやすいのはレコード。ライブ感がある」と説明する。ドラム担当の福原隆宏さん(26)は「レコードで聴いてほしいので、CDや音楽配信では楽曲を提供しない」と言い切る。

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