エンタメ!

裏読みWAVE

財布に眠る意外なお宝 ギザ十、フデ五はいくら? 編集委員 小林明

2012/8/24

500円、100円、50円、10円、5円、1円――。

財布の中をのぞくと、様々な硬貨が目に入ってくる。だが、珍しい古銭や外国の硬貨でもないのに、驚くほど高価な“お宝”が眠っているとしたら、がぜん、興味を持つ人が多いのではないだろうか。

専門家によると、発行年や硬貨の状態などにより、希少価値が高くて、かなり高値で業者やコレクターなどに買い取ってもらえるケースもあるという。そこで今回は、現在でも流通している身近な硬貨のコレクター市場での価値やうんちくについて迫ってみた。もしかすると、あなたの財布の中から意外な掘り出し物が見つかるかもしれない……。

まずは入門編。

■「ギザ十」の評価基準は?

「ギザ十(10)」という言葉を聞いたことがあるだろうか?

ギザ十とは、昭和26年~33年(1951年~1958年)に製造された10円硬貨のこと(写真1)。周りにギザギザの溝が刻まれていることから、この名がついた(ギザギザはかつて高額だった硬貨に偽造防止のために溝を刻んだ名残ともいわれる)。

写真1 ギザ十(1)
写真1 ギザ十(2)
写真1 ギザ十(3)

「そもそも硬貨の発行枚数は毎年一定ではなく、市中に出回る貨幣の量や経済状況などを踏まえながら大きく変化している。だから、発行枚数が少ない年に製造された硬貨の価値が基本的には高い」。日本貨幣商協同組合(東京・港)の矢沢幸一郎理事がこう解説する。

■昭和33年発行を探せ!

図2

図2はギザ十の発行枚数の推移を示したグラフである。年によって大きく変動している様子がうかがえる。最も少ないのは昭和33年。つまり、この年に発行したギザ十の価値が、使用済み硬貨としては最も高いとされ、業者や愛好者などにそれなりの値段で買い取ってもらえることが多いというのだ。

日本貨幣商協同組合が発行した「日本貨幣カタログ」(2012年版)によると、昭和33年に発行されたギザ十の販売価格の目安は、グレード評価の「並品」で100円、「美品」で200円。これがさらに「未使用」だと2万3000円、「完未」だと5万円になるという。

このほか、発行枚数が少ない昭和32年、30年、26年なども比較的価値が高い。

特に世の中に初お目見えした格好の昭和26年発行のギザ十は、使用前の状態だと、価値が昭和33年発行のギザ十以上にはね上がる。「未使用」で3万円、「完未」で6万円が目安。表3には掲載していないが、昭和27年~30年発行のギザ十は、「美品」で50円、「未使用」で8000~1万円が目安になっている(ただ、実際にいくらで買い取ってもらえるかは硬貨の状態や市場動向などで様々に異なり、場合によっては買い取ってもらえないこともあるという)。

表3
※《グレード評価》
●「並品」――全体に摩耗が進み、表面の図案の凸の多くが消えている。キズが多く、汚れ、変色も全体に見られる。
●「美品」――流通時の摩耗・すりキズ、当たりキズ・汚れ・変色が認められる。未使用の輝きを一部に残すものから、図案の一部が摩耗により見えないものまで含む。このグレードに含まれる貨幣が最も多い。
●「未使用」――表面の輝きは製造時の状態を保ち、摩耗がない。しかし、製造時や運搬時のすりキズや当たりキズがわずかにある。
●「完未」――完全未使用品の略。表面の輝きが製造時の状態を保ち、製造後の摩耗・すりキズ・当たりキズなどが全くない。ただし、製造時のごくわずかなすれ、当たりキズは認められる。

エンタメ! 新着記事

ALL CHANNEL