2012/8/10

耳寄りな話題

麺は自前で手打ち 繊細な魚介系スープにぴったり

麺eiji平岸ベース」はラーメン激戦区の豊平区平岸にある煮干しを使った魚介系スープで名をはせる人気店だ。混雑を避けるため開店20分前に着いたが、平日にもかかわらず、すでに2組の先客が待っていた。開店と同時に店に入ると、こちらの店も黒と赤を基調にしたインテリアが、おしゃれなバーのよう。待合スペースにはファッション誌が並ぶ。

おすすめのつけBUTO(800円)を頼むと、めんを盛った大皿とつけ汁の入った小さい丼が出てきた。まずは汁を一口。濃厚な魚介の香りと味が素直にうまい。豚骨のうまみとも複雑に重なり合い、絶妙なバランスがとれている。このつけ汁に麺を浸し、一かみすると、こちらはコシが強い。するっとのど越しも良く、小麦の甘みが後に残った。

同店は毎日、麺を使う分だけ自前で打っている。店主の古川淳さんは「一般的なみそラーメンなら着色料や防腐剤が入った麺でも気にならないが、繊細な魚介系スープに合う麺を追求したら自分で打つしかなかった」と説明する。

古川さんの小さな心遣いが随所にあり、うれしい。つけ麺は麺を冷やして、熱いつけ汁に浸して食べるのが一般的だ。温度差があるから、後半戦はどうしてもつけ汁が冷めてくる。この悩みに応えるように、途中で熱した鉄球を入れてくれた。再び熱々の味を楽しめる。

食べ終わる直前のタイミングを見計らって、割りスープが入ったボトルが手渡される。「味だけでなく、客が心地よい空間を目指している」(古川さん)。帰りがけに寄ったトイレはラーメン店では珍しく男女別できれい。参りました。

(札幌支社・田中映光 北村信也 阿曽村雄太 島田貴司)

「出張グルメの達人・札幌編」は今回で終わります。

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