自分たちで曲をアレンジ
愛媛県西条市のダンススタジオ「Lダンススタジオ」では7月22日の発表会に向け、練習の詰めに入っていた。20回目となる今回の発表会の目玉は、中学生から社会人まで女性6人によるショー・クワイアだ。日産自動車のCMで使われた「ワインディングロード」(絢香×コブクロ)から始まり、NHKの連続テレビ小説「おひさま」のテーマ音楽となった「おひさま~大切なあなたへ」など全5曲を披露する。
ピアノが得意な元生徒が歌とダンスとのコラボレーションを提案。自分たちが選んだ曲をコーラスにアレンジし、歌詞とメロディーからイメージするダンスをつくり上げていく。指導者の塩見由紀さんは「歌は初めてなのでなかなかうまくいかないが、声が出てくれば体は自然に動き出すはず」と、生徒たちに期待する。集まって練習できるのは週1回1時間程度。あとは自主練習で補う。最後の曲は「上を向いて歩こう」に決め、観客と一緒に歌って踊る。
米国で人気のパフォーマンス
ショー・クワイアは、米国では人気のパフォーマンスで、日本でも神奈川県立逗子高校(逗子市)が約10年前から取り組んでいる。だが、広く知られるようになったのは、テレビドラマの影響が大きい。米ドラマ「glee(グリー)」は2010年から日本で放映され、12年4月からNHKのEテレでも放映中だ。高校グリー部の活動を描いた青春ドラマで、公式サイトによれば、ショー・クワイアとはパフォーマンスのための合唱隊のことを指し、歌だけでなくダンスも取り入れ、音楽もジャンルを問わず表現の自由度が高い点が特徴という。
4月から放映されたフジテレビ系ドラマ「カエルの王女さま」(6月21日終了)もショー・クワイアを軸にした町おこしの物語。寂れた田舎町のママさんコーラスのメンバーがショー・クワイアに取り組むことで自信を取り戻し、町を活気づかせていく。