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ブームの予感(日経MJ)

焼き肉友達・好みの異性…スマホが見つける私の相手 フェイスブック経由、透明性向上

2012/7/22

「茶会人訪問」を利用する伊藤みずほさん(東京都新宿区)

大学院博士課程に在学中の伊藤みずほさん(29)は「周囲に社会人がいない。働く、ということについて話を聞きたかった」と茶会人訪問を利用した。長い時は数時間に渡り話し込み、研究の道から就職へとかじを切った。

■相性のよい美容師探すアプリも

こうしたマッチングサービスの人気について、電通総研の吉田将英研究員(27)は「中高生のころからネットで正解を探すことに慣れた世代ならではの傾向」と指摘する。ピタパットなら「両思いになって初めて通知されるため、そこに至る(駆け引きなどの)過程を省略できる」点が、茶会人訪問なら「会う前に大まかな人となりが分かり、就活の効率化が図れる」点が支持を集めているとみる。

マッチングアプリを顧客との関係強化に生かす例も。美容室大手の田谷は、10の質問に答えると相性の良い美容師を紹介するアプリ「TAYA―My Stylist」を昨年11月に公開した。消費者はカリスマ美容師などに目が行きがち。しかし「本当の意味で相性の良い美容師を紹介することで、顧客との絆を強化する」(アプリを開発したトランスコスモス)のが狙いだ。

もちろん、FBにひも付いているからといって100%安全なわけではない。茶会人訪問はサイト内で「単独での夜間・飲酒などのシチュエーションをオススメしません」と明記している。ただ、そうした前提を理解すれば、多くの出会いの可能性が広がる。マッチングサービスはその守備範囲を広げていくことになりそうだ。

■知らない斉藤さんと話すアプリ 240万ダウンロード

あなたと“斉藤さん”をマッチング――。こんな不思議なコンセプトで若者に人気を集めるアプリが「斉藤さん」だ。昨年9月の公開から累計約240万ダウンロードを数える。開発したユードー(横浜市)によると、最初は冗談で使う人が大半だったが、今は「高校生、大学生らが知らない町に住んでいる人と話したいと使っている」(南雲玲生社長、38)。

使い方は簡単だ。アプリをダウンロードしたら名前や性別、居住地域や趣味などのプロフィル情報を登録、「斉藤さんと話す」「斉藤さんはこちら」のいずれかをタップして、無料通話を楽しむ。基本は一期一会で、1回つながった相手とは2度とつながらない。マッチングの妙というより、“未知の世界へのあこがれ”が普及を後押ししているようだ。

アンドロイド総合情報サイト「アンドロイダー」の百名覚編集長(40)は人気アプリの特徴として「お金をかけず、すき間時間を埋められ、友達との話題になる」の3点を挙げる。人脈構築の効率化以外にも、マッチングアプリの成長の余地はまだまだありそうだ。

(松本史)

[日経MJ2012年6月27日付]

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