日本は洗濯機もガラパゴス? 日米欧で方式なぜ違う編集委員 小林明

なぜ欧州では「ドラム式」が主流になったのだろうか?

ペスト流行、硬水、たたき洗い…

山田さんによると、欧州では古代ローマ時代のころから公共の洗い場などで布をたらいにつけ、さらに岩の上などで棒でたたいたり、足で踏んだりしながら汚れを落とす洗い方が習慣になっていたそうだ。

それに加えて(1)黒死病などとして恐れられたペストなどの疫病が流行したこと(2)水にカルシウムやマグネシウムが多く含まれ、硬度が高いこと――などにより、水を高温に熱して殺菌・消毒したり、洗浄力を高めたりする必要が生じた。

こうした理由から、欧州では「ドラム式」が普及したという。

液温セ氏95度も

「ドラム式」ならば、布などの洗濯物を持ち上げてから水面に落下させるので「たたき洗い」や「踏み洗い」が再現できる。また、ドラム内を水でいっぱいに満たさなくても、少量の水だけで洗濯物を洗うことが可能。水を高温に熱するのにも適している。

欧州を中心に使われている国際標準化機構(ISO)の「洗濯表示」には、洗濯液の最高温度が「セ氏95度」という記号があり、実際の洗濯機も洗濯液の温度をセ氏95度にまで設定できるそうだ。「ドラム内の殺菌のためにも定期的にセ氏95度で空洗いすることを勧めている」と欧州の家電メーカー関係者は話す。

通常、日本ではあまり想定していない温度帯だ。

エンタメ!連載記事一覧
注目記事
次のページ
まとめ洗い、大物洗い…
エンタメ!連載記事一覧