MONO TRENDY

ブームの予感(日経MJ)

「独りエレキ族」が増殖 40~50代が夢中に ネットに投稿・カラオケで演奏…

2012/6/10

エレキギターといえばバンドの花形。普通ならアマチュアでも人前で腕前を披露したいと思うもの。ところが今、そんなエレキを独りで弾いて楽しむ40~50代が増えている。過去には幾度もブームが起きたが、「独りエレキ」のスタイルは異例だ。動画投稿サイトやブログなどインターネット上に発表の場が増えたほか、「ギターカラオケ」といった独奏用の商品・サービスが充実。本来は目立ってなんぼの楽器に、経験者らの間で新たな楽しみ方が定着しつつある。

■パソコンと一緒に疑似バンド演奏

自宅のスタジオでギターやベースを録音編集しブログなどで発表している「ギター松」さん(さいたま市北区)

さいたま市の住宅街。戸建ての一室で、「ギター松」をネット上で名乗る男性(53)がパソコンを前にエレキを弾く。職業は情報システム会社の経営者。バンド活動は一切しない。パソコンソフトのドラム、キーボードの音源に合わせた疑似バンド演奏を、ブログやホームページで披露する。

14歳でエレキを手にし、中学、高校、大学と20年以上バンド活動を続けた。今でもバンドを復活させたい思いは強いが、「かつての仲間は子育てや仕事で忙しい。でも、ネットで自分の音楽を発表できるので十分楽しい」と話す。

ネット通販のムラウチドットコム(東京都八王子市)が運営する、テーマ別にブログをまとめた「にほんブログ村」では、ギター松さんのような独りエレキ族の増殖が目に付く。ギター部門の人気ランキング上位10ブログのうち、ほぼ半数に独りで演奏する映像と音声が添えられている。演奏者は主婦、中年サラリーマンなど多彩だが、目立つことよりも「音楽だけ純粋に聞いてほしい」(ギター松さん)との思いが一様に強く、いずれも顔は出していない。

独りで演奏を楽しむための環境も整ってきた。音楽関連の出版社リットーミュージック(東京・千代田)のCD付き楽譜「ギタカラ!」は、リードギター部分が録音されていないエレキ版カラオケ。邦楽、洋楽のロックを中心に2005年以降、3種類を順次出版すると徐々に売れ行きを伸ばし、計3万冊を販売。楽譜では大ヒットと言われる1種類1万冊を達成した。

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