なぜ増える「濃い味」 食品売り場に異変?編集委員 小林明

最近、スーパーやコンビニエンスストアの食品売り場に行くと、どうしても気になることがある。「濃い」「濃厚」などの言葉が入った商品名やキャッチコピーがよく目に付くのだ。

「濃いシチュー」「濃コクとんこつ」「いちごが濃い アポロ」「濃厚とろける杏仁豆腐」「北海道リッチバター味 濃厚タイプ」……。「濃」という活字が目に飛び込んでくる。

デザート類や即席めん、スナック・菓子、飲料、カレー・シチュー・スープなどかなり幅広い分野で使われているようだ。中には「特濃」「濃密」などの“派生系”もある。

こうした現象はいつごろから始まったのか? 

そして、その背景には何があるのか?

様々な疑問がふつふつと湧いてきた。そこで今回は、食品の「濃い」「濃厚」ブームの謎について調べてみた。

まず表1を見てほしい。

濃い=ぜいたく・元気?

昨年から今年にかけての食品の新製品で、商品名やコンセプトに「濃い」や「濃厚」などが使われた具体例である。ミルクであったり、いちごであったり、豚骨のダシであったり、コーンであったり、チーズであったり……。実に多くの商品に使われているのが分かる。これらは全体のほんのごく一部にすぎない。

そもそも「濃い」や「濃厚」の語感には、凝縮した香り、栄養価、味覚などが味わえるという意味合いがある。商品の深み、質、密度などによって消費者の五感が刺激され、充実したぜいたくな時間を過ごせる。しかも、何となく元気ももらえる。そんな気持ちになってくる言葉だ。

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