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あなたもつける「除夜の鐘」 年越しは京のお寺で 京都ここだけの話(12)

2011/12/22

折々の行事を大切にする古都、京都。外から来た人も味わえる、年末年始ならではの風物を追ってみましょう。

【登場人物】

東太郎(あずま・たろう、30) 中堅記者。千葉県出身。人生初の「関東脱出」で京都支社に転勤し半年。取材時もオフの日も突撃精神で挑むが、時に空回りも。子どものころ、仏壇の鈴(りん)を連打し、普段は優しい祖父に怒られた。

竹屋町京子(たけやまち・きょうこ、25) 支社の最若手記者。地元出身、女性ならではの視線から、転勤族の「知識の穴」を埋める。除夜の鐘をつきに出かけるガッツが年々なくなり、最近は自宅の窓をそっと開けて耳を澄ますのが習慣に。

岩石巌(がんせき・いわお、50) 支社編集部門の部長。立場上、地元関係者との交遊も広く、支社で一番の「京都通」を自認する。一度でいいから教会のパイプオルガンでYMOの代表曲「ライディーン」のイントロを弾いてみたい、と願う。(登場人物はフィクションです)

■「あの寺」でつけば、気分は秀吉?

除夜の鐘なら誰でもつくことができる方広寺(京都市東山区)

東太郎 部長、千葉への帰省はやめました。やっぱり任地に溶け込むためには、年末年始も土地の空気に身を浸さないと……。

岩石部長 おお、殊勝な心がけだな。それなら除夜の鐘でもついてきたらどうだ?

太郎 あれって、お坊さんがついてるんじゃなかったんですか?

竹屋町京子 そうとは限りませんよ。檀家さんや一般に開放しているところは多いし、私も子どものころはよく出かけました。知恩院のように僧侶限りの寺もありますが。

部長 知恩院の鐘は僧侶16人が子綱を引き、親綱を持つ人が全体重をかけてつく大型のもの。一般人が簡単につける鐘じゃないしな。

京子 自分でついてみたいなら、例えば方広寺はどうですか?豊臣秀吉が創建した寺で、境内には「国家安康」「君臣豊楽」と銘が刻まれた鐘がありますよ。

「国家安康」「君臣豊楽」の銘文に徳川側は「家康の名を二分した」などと責めた

部長 徳川家康が豊臣家を追い込むきっかけにした、方広寺鐘銘事件の鐘だな。

太郎 そんな有名な鐘を誰でもつけるなんて。京都って、すごい街ですねえ。

部長 失敗した経験から言うが、鐘は力任せにつくもんじゃないぞ。

京子 そうですよ。力むときれいに響かないから不思議ですね。

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