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東京ふしぎ探検隊

なぜ消える? 丸の内のレトロな名称「ビルヂング」 東京ふしぎ探検隊(15)

2011/12/2

■「ビルデング」もある?

正式名称は「大手町ビルヂング」だが、ドアの表示は「大手町ビル」になっていた

クリスマスムード漂う丸の内を歩いてみた。「ビルヂング」の表記を探してみたが、以前と比べるとずいぶん減った印象だ。建物の外に「○○ビルヂング」と書いてあっても、中に入ると案内表示板などの表記はほとんどが「○○ビル」となっている。

なぜか。三菱地所に聞くと、「実は丸ビル建て替え以降、『ビルヂング』も『ビルディング』も対外的には『ビル』で統一しているんです」。登記上は「ビルヂング」が正式名称だが、パンフレットや表示板などは「ビル」に変更したという。名称変更による混乱を避けるためだとか。

裏話を聞き、感慨深く「ビルヂング」のプレートを眺めていたら、後ろを歩く男女の会話が耳に飛び込んできた。

「ビルヂングって古い響きだよね。昔の人は『ディング』って発音しにくかったのかなあ」「そういえばディスコをデスコって話す年配の人、いるよね」

外壁に「日本ビルヂング」の文字が。さすがにこれは変更できないようだ

会話を聞いて考えた。ディスコをデスコというのなら、「ビルディング」ではなく「ビルデング」という名前もあるのだろうか? 日本ビルヂング協会連合会に聞いてみた。

「あります。わかりやすいところでは、羽田空港の国内線ターミナルビルを運営している会社の名前が『日本空港ビルデング』といいます」。さっそく電話してみると、担当者が答えてくれた。「ターミナルビルの正式名称は『第1旅客ターミナルビル』と『第2旅客ターミナルビル』で『ビルデング』ではありません」。どうやら「ビルデング」は社名だけのようだ。

ところで日本空港ビルデングの東京事務所は大手町にある。なんとそのビルは「日本ビルヂング」。全くの偶然ではあるが、考えてみればちょっと面白い。

■「大名古屋ビルヂング」、名称変更に異論も

三菱地所は丸の内だけでなく、全国各地にオフィスビルを所有している。それらの名前も「ビルヂング」だ。中でも有名なのは名古屋駅前にそびえる「大名古屋ビルヂング」だろう。いくぶん時代がかった名前は、名古屋の象徴として親しまれてきた。

「大手町ビルヂング」には三菱地所の本社がある

この大名古屋ビル、1962年の竣工からほぼ半世紀となり、再開発が予定されている。2009年末に同社が建て替えを発表したところ、地元から「ビルヂングの名称は残してほしい」との要望が寄せられた。同社では基本的に建て替えの際、「ビルヂング」はすべて「ビルディング」に変更する方針だが、大名古屋ビルについては対応を検討中とのことだった。

歴史にもまれてきた「ビルヂング」。これからどんな物語を紡ぐのだろうか。

(電子報道部 河尻定)

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