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京の食は路地裏にあり、B級ならぬZ級グルメ 京都ここだけの話(10)

2011/11/24

料亭や割烹(かっぽう)でいただく日本料理は京都らしい趣がありますが、サラリーマンや地元の人が日常的に通う店にも独特の魅力があふれ、話題になっています。

【登場人物】
東太郎(あずま・たろう、30) 中堅記者。千葉県出身。人生初の「関東脱出」で京都支社に転勤し半年。取材時もオフの日も突撃精神で挑むが、時に空回りも。京都を扱うグルメ本やガイドブックの「傾向」が少しずつ読み取れるようになってきた。
竹屋町京子(たけやまち・きょうこ、25) 支社の最若手記者。地元出身、女性ならではの視線から、転勤族の「知識の穴」を埋める。デートの時でも飲食店でクーポン券を使う男性を「経済観念がしっかりしてる」と評価する。
岩石巌(がんせき・いわお、50) 支社編集部門の部長。立場上、地元関係者との交遊も広く、支社で一番の「京都通」を自認する。ときどき「あと何回、この京都で食事ができるんだろうか」と考えることがある。(登場人物はフィクションです)

■路地裏で女子会

岩石部長 急に寒くなって、コートが必要になってきた。紅葉もそろそろ見ごろ。鍋の季節の到来でもあるな。

東太郎 また鍋に熱かんですか。いかにもな中年男性ですね。もうちょっと女性にモテそうな店を探しましょうよ。

竹屋町京子 ワインと天ぷら、どうですか。最近、女友達と通っているおしゃれな店があるんですよ。富小路通の四条を上がった東側なんですが。

太郎 ワインと天ぷらで女子会?

京子 知らないんですか。「四富会館」といって、レトロな雰囲気が人気なんです。長屋のようなつくりで、ひとつの建物に10軒以上の飲食店が店を構えているんですよ。

部長 おお、あそこは渋いよな。昭和な感じが落ち着くけど、言われてみれば若い女性も見かけるなあ。

京子 焼き魚の店、天ぷら屋さん、ワインの専門店など、それぞれ個性的なお店ばかり。お客さんの8割が女性なんてお店もあって、女子会の会場としてもうってつけなんです。

部長 小さいと5人くらいで満員になる店もある。家庭的な雰囲気が喜ばれているんだ。バーのようなカウンターしかないお店がほとんどで、店員さんとの会話も楽しみのひとつだな。

四富会館には5、6人程度が入れるカウンターだけのお店が多い(四富会館の日本ワインの店「たすく」)

京子 欲張りな女性にとってうれしいのが、ちょっとだけ食べて、また次のお店に移れるシステムね。「四富会館にきたら3軒ははしごしないともったいないですよ」とアドバイスしてくれる店員さんもいるくらい。

太郎 お二人とも詳しいですね。京都に住んでいる方でも知らない人のほうが多いんじゃないんですか。

京子 確かに雑誌などで紹介されることは少ないわね。でも、「京都のお客さんの次に多いのは東京の方」と日本ワインのお店「たすく」の女性店長さんが言ってたわ。

部長 博多の屋台と似たようなイメージなんだろうな。決して祇園の真ん中にあるわけでもなく、高級ビルなわけでもないが、どのお店の店長さんも料理とお酒には自信をもっているんだ。

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