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大手町ホンネガールズ

女性をやる気にさせるには宇津木妙子×川崎貴子×塚原千恵子×山極清子

2011/11/25

大手町ホンネガールズ

女性をやる気にさせるにはどうすればいいんだよ!

女性にやる気を出させる方法を語り合う4氏。左から、塚原千恵子氏、宇津木妙子氏、山極清子氏、川崎貴子氏

9月、「こんな上司についていきたい 女性の理想は?」というテーマで座談会を行ったところ、こんな悲鳴にも近いぼやきが男性陣から出ました。その一方で、女性陣からはコツを理解すれば「女性からやる気を引き出すことは難しくない」という声が。それならばと、その道のスペシャリスト4人にテクニックを伝授していただくことにしました。(敬称略、司会は電子報道部・原真子、古屋絵美)

出席者(50音順)

宇津木妙子 元ソフトボール日本代表監督川崎貴子 人材紹介サービスのジョヤンテ社長塚原千恵子 体操女子日本代表監督山極清子 資生堂関連会社のwiwiw社長、立教大学大学院特任教授

選手ごとに個人カード

司会 女性ってどんな特徴がありますか?

塚原千恵子(つかはら・ちえこ)1947年、長崎県生まれ。68年メキシコ五輪と70年世界選手権の体操女子団体4位。69年全日本個人総合優勝。引退後は朝日生命体操クラブの女子監督として五輪選手を育成し、03年から女子日本代表監督。ロンドン五輪女子体操強化本部長

塚原千恵子 同じ実力の者が同じチームにいると、嫉妬するというか、張り合うかな。でも女性はすぐ顔やしぐさに出る。サインを見逃さず、気づいたら1人ずつ呼んで、話せばいいのです。

宇津木妙子 女子はハッキリしていますね。思うようにいかないと顔に出るから、何となく分かる。私は選手の中に入り込むようにした。常に自分の思いを伝え、体当たりするようにしたのです。

大切なのは個人分析と適材適所への配置。私は選手ごとに個人カードを作っていました。根気よく「その選手をどう生かしてやるか?」を考えて起用し、「この人、私のこと分かっているな」と意識されると、割と選手は思ったように動く。

山極清子(やまぎわ・きよこ)1951年 新潟県生まれ。働きながら立教大学大学院修了。Shiseido Cosmetics America Ltd,などを経て、資生堂人事部次長等に就いて男女共同参画推進リーダーを務めた。現在、wiwiw社長執行役員、立教大学大学院特任教授

山極清子 男性、女性というくくりでなく、「個人が持つ能力・意欲をどう引き出すか」。この点、男女差はないと思う。この人についてこの上司についていけば、成長できるって思わせることは大切です。個の力が増せば、会社も成長すると考えています。

川崎貴子 男性の方がモチベーション維持が簡単ですね。会社を選ぶ基準もはっきりしています。主に(1)上場企業(2)給料が高い(3)ポジションを用意してくれた、の3つ。女性は「イメージがいい」「大手資本が入っている」「近くにお気に入りのカフェがある」……。基準は無数で、「どうして?」って聞くと、答えは「何となく」だったりする。自分でもちゃんと答えられないケースが少なくないんです。でもこうした女性ならではの感性は素晴らしいものだと思う。

はっきりしているのは、女性が会社を辞める理由で、一番多いのは人間関係。例えば、営業職の離職率が高いのは、体力的なつらさに加え、お客さんから直接文句を言われたり、拒絶されたりする場面が多いからです。明確な目標を毎日言わせたり、愚痴というか、心のありようを聞いたりして、“抜いてあげる”ことが大切です。

一番嫌がるのは無視されること

塚原 女性が一番嫌がるのは無視されることなんです。しかられて喜ぶ子はいても、無視は一番嫌なもの。選手は複数でも、監督は1人。選手は1対1の愛情を求めるんです。

宇津木妙子(うつぎ・たえこ) 1953年、埼玉県生まれ。85年から日立高崎(現ルネサスエレクトロニクス高崎)ソフトボール部監督。90年北京アジア大会日本代表監督、97年再び日本代表監督となり、2000年シドニー五輪銀メダル、04年アテネ五輪銅メダル。現在、日本ソフトボール協会常任理事、東京国際大学特命教授など

司会 女性は常に自分を見ていてほしい。よく同じ年代同士を比較したりするけれど、男性には発奮材料になっても、女性にはマイナスと聞きます。「○△したほうがいい」と、具体的に忠告した方がいいみたいです。

宇津木 男っぽい性格の選手もいて、普通の子と同様に、ああだこうだ言うと、「うるさいな」って感じなんです。北京五輪の決勝トーナメントで3連投、413球を一人で投げ抜き金メダルに貢献した上野由岐子選手や、シドニー、アテネ五輪代表で現日本代表監督の宇津木麗華選手など、男っぽい性格なんですが、それでも、彼女たちにちょっとした言葉をかけてあげると全然違ってくるものです。

川崎貴子(かわさき・たかこ)1972年、埼玉県生まれ。92年に短大を卒業しパソナに入社。外勤営業を担当後、パソナソフトバンクへの移籍を経て97年に退社し、同年10月にジョヤンテを設立。女性のライフステージに合わせた仕事の紹介やスキルアップ研修、就業先企業へのコンサルティング業などを手がける

司会 男性にちやほやされやすい女の子もいて、女子の間ではやっかみを招いたりする。逆に、一生懸命な女性が、男性からは「女を捨てている」と言われたりします。

塚原 かわいがられるというか、声かけられやすいというのは才能の1つ。ハキハキしていたり、素直だったりとかね。

川崎 サバイバル術です。間違った方向に使うのはいけませんが。

山極 ただ(話しやすい女性だけに声をかけるのではなく)みんなに声をかけるというのは、どこの世界でも大切。特に男性管理職の方は、誰にでも声をかけるようにしてほしい、と言いたい。

先ほどから気になったのですが、女の子とか女子という言葉です。それ自体、女性を一人前扱いしていないことの現れです。やっかみは、人間として成熟していないことから起こるので、職場で働く女性を対等なパートナーとして接することにより、女性の意識も啓発され、やっかみも解消していくと、私は思っています。部下の特定の女性だけに声をかけるのでなく、全員に公平に声をかけ、指導するスキルが求められます。

司会 仕事とはミッションを成し遂げるか否かが重要で、男性であるか女性であるかは関係ないですからね。

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