リスク潜むSNS うっかり書き込みでトラブル多発ツイッター、フェイスブック…

タグの機能を説明しよう。例えば、友達が集合写真を掲載する時、写っている全員の名前を入力して判別できるようにしタグすると、タグされた人のページに、その写真が自動的に掲載される仕組みだ。グループで撮った写真などを共有する際に、いちいちメールに添付して送るような手間を省くことができる。

外出先でも、携帯電話やスマートフォンでソーシャルメディアを利用する人が増えている

だが、他人に見せたくない写真をタグされてしまった時は厄介だ。

トラブルを受けて、フェイスブックにはタグ付けを承認しない設定もできる仕組みも追加された。しかし、自分のページには載らなくても、他ユーザーのページには写真が残ってしまう。例えば、泥酔した写真など人に見られたくない写真が、いつまでも残る可能性もあるということだ。

フェイスブックが大学の同窓生の間で広がった米国などとは異なり、日本では、会社の上司や取引先など、それほど親しくなくても、投稿内容や写真に加え個人情報などが見られる「友達」としている場合が多い。最近では「友達」であっても、セキュリティー設定などの細かい管理で、写真や投稿を公開する範囲を決めることもできるようになったが、その設定をきちんとしなければ、見られたくない人に見られたくない写真や書き込みがさらされるリスクがある。

位置情報が生むリスク

また、フェイスブックに限らず、ソーシャルメディアに掲載した写真から、その写真を撮った位置情報などが取得できるため、新たなトラブルも生まれている。

スマートフォン(高機能携帯電話)には写真に撮影した場所の位置データを付随情報として加える機能がある。その付随情報機能を付けたまま、自宅の部屋で撮った写真などを掲載すると、その場所が他のユーザーに分かってしまう場合がある。

例えば、知らないうちに不特定多数に自宅を特定されてしまった後に、不用意に「今日から旅行」などと書き込んだ場合、自宅に人がいなくなるのは明確で、その期間を狙った空き巣にあうような可能性も考えられる。

ソーシャルメディアは、一方通行の情報伝達ではなく、相手の反応が即座に返ってくる双方向のメディア。オバマ米大統領当選の陰の主役となり、チュニジアやエジプトなどでの「中東の春」を支えた。企業も製品やサービスを紹介する口コミツールとして注目し、対話型の販促ツールとして存在感を増している。

危機管理・広報コンサルタントの平能氏は警告する。「ソーシャルメディアは、単なるつぶやきツールではなく、『メディア』だということを忘れてはならない。不適切な書き込みをすると、自分の個人情報や写真がネットにさらされる可能性があることを常に考え、書き込みの送信ボタンを押す前に、その書き込みが半永久的にネットに出ても大丈夫かどうか自分に問いかけるなどして自己防衛すべきだ」。利便性と怖さが共存するソーシャルメディア。一人ひとりがソーシャルリテラシーを高め、賢く使いこなす必要がありそうだ。

(電子報道部 岸田幸子)

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