リスク潜むSNS うっかり書き込みでトラブル多発ツイッター、フェイスブック…

IBMはガイドライン策定

こうした不祥事が相次ぐ中、ソーシャルメディアを利用する際のルールを設ける企業も増えている。

例えばIBMは05年という比較的早い段階から「ソーシャル・コンピューティングのガイドライン」を策定。同社は「パソコン事業売却後も一般消費者との接点を保つため、従業員に積極的な情報発信を促す一方、業務関係の書き込みにはルールを設けた」(マーケティング&コミュニケーションズ主任広報担当部員の栗原進氏)と説明。

IBMのガイドラインでは、「けんかをしかけてはならない」「IBMに関連したことを書く際には、氏名や職務などを明らかにすること」など、ブログをはじめとするソーシャルメディアに書き込んでいいこと、悪いことなどを具体例とともに規定している。

IBMではガイドラインの効果もあって、社員の書き込みが問題となったケースは今まで一度もないという。栗原主任は「ガイドラインは常識的なことばかりだが、明記することによって、結果的に会社と従業員を守ってくれる」と指摘する。

ケース1で紹介した製薬会社も、事件発生を受けてソーシャルメディアに関する内規を策定したほか、「このようなことが二度と起こらないよう、倫理面での社員教育を徹底している」(広報担当者)。

このほか、ソニーが現在、世界共通の従業員向けガイドラインの策定を進めている。「ばらついている解釈を共通化する」のが目的だ。

フェイスブックでのトラブル

日本国内での登録者数が500万人を超えたフェイスブックでも、トラブルに発展するケースが増えている。発祥の地、米国での事例を見てみよう。

フェイスブックはプライバシー対策を強化し、友人が投稿した写真の表示を承認する仕組みを提供

「この写真はなに!? 彼は私の彼氏よ!」「あなたではなく、彼が好きなのは私よ!」――。多くの米国の大学生が楽しみにする、週末のホームパーティー。そこで撮った、泥酔時の異性との写真をフェイスブックに掲載したことで、隠れた人間関係や秘密が発覚し、交際関係の破局や、離婚にまで至ってしまうケースが増えているというのだ。

実名登録が原則のフェイスブックでは、書き込みに自己抑制が働く傾向にある。しかし、それでも友達同士でつい盛り上がって撮ってしまった写真が掲載され、問題を引き起こしているケースが散見される。

ソーシャルメディアリスク研究所(東京都多摩市)の田淵義朗代表は「フェイスブックは現実世界つまり“リアル”の延長。書き込んだ内容や掲載する写真などは、そのままその個人の印象に直接つながる」と指摘する。

便利な「タグ」だが……

フェイスブックでは、個人ページに写真を掲載する際、「タグ(札)」という便利な機能がある。しかし、この便利な機能がトラブルを生む原因となっているともいう。

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