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歴史博士

現代によみがえる埴輪祭祀  今城塚古墳(大阪府高槻市) 古きを歩けば(7)

2011/11/1

様々なポーズをとる人物、馬やニワトリなどの動物、大小の家々。立ち並ぶ189点もの形象埴輪(はにわ)の復元品に、子供が歓声を上げてよじ登る。大阪府高槻市の国史跡、今城塚古墳が今春、9ヘクタールの歴史公園「いましろ大王の杜(もり)」として生まれ変わった。

■熊本県からも石材

今春オープンした「いましろ大王の杜」公園。189点の形象埴輪が並び、古墳祭祀を再現する

同古墳は6世紀前半に築造された全長181メートルの巨大な前方後円墳だ。1997年から10年がかりで発掘され、数々の貴重な成果をあげた。石棺はバラバラの細片になっていたが、推定総重量が最大で7トン近い巨大石棺が3つも納めてあったことが分かった。うち1つは、熊本県からはるばる運んだ石材を使っていた。

墳丘は全長の割に高さが低いことが謎だったが、地震による地滑りで大崩落していたことが発掘で判明。1596年に近畿を襲った伏見地震の爪痕とみられる。当時、同市の埋蔵文化財調査センター所長などとして発掘を指揮、今は今城塚古代歴史館館長の森田克行さんは「これほど時間をかけて巨大古墳を調査した例は全国でもありません」と振り返る。

■大量の形象埴輪、考古学上の大発見

考古学上の大発見となったのが、墳丘を巡る内堤にあるテラス状の張り出し部から出土した、大量の形象埴輪だ。その多くが元来の位置や向きを判別でき、埴輪を使った古代祭祀(さいし)のほぼ全容を解明することに成功。研究者から「秦の始皇帝陵の兵馬俑(よう)のようだ」と驚きの声があがった。

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