N
ライフコラム
エコノ探偵団

ボランティア活動の経済効果は? 10兆円の試算も

2011/8/8

エコノ探偵団

「被災地でがれきの片付けを手伝ってきたんだ」。会社員の友人の話に、探偵の松田章司が興味を示した。「東日本大震災後、ボランティア活動に参加する人は多いな。どんな効果があるんだろう?」。小学生の伊野辺詩音と調査を始めた。

丸紅や損保ジャパンの社員らは宮城県七ケ浜町で海岸清掃にあたった(7月)

章司は活動の最前線を探ろうと、東北地方に向かった。仙台市の中心部から東へ約20キロ。津波で被害を受けた宮城県七ケ浜町では、商社の丸紅、電機メーカーのOKIなど4社の社員31人が汗を流していた。

「重いよ」「気を付けて」。地震から4カ月を過ぎても家の床下にたまったままの泥や海水を、スコップやバケツでかき出す。全壊した別の1軒の家では石やガラス片、ゴミを取り除く人たちも。2軒の掃除を終えるのに、たっぷり1日半。家の持ち主は「きれいになりました。ありがとうございます」とお礼を述べる。このあと、全員で付近の海岸清掃にも出かけた。

休暇取得すんなり

損害保険ジャパンの興梠彩美さん(25)は宮崎県から駆けつけた。「家畜の感染症や火山の噴火の際に、宮崎を助けてもらった恩返しをしたくて。役に立てて、本当にうれしいです」

「これまでは休暇を申請しにくい雰囲気がありましたが、今回は違いました」。金融機関、みずほフィナンシャルグループの石田純一さん(29)はほほ笑む。日程は4泊5日だ。

一緒に手伝った章司もすがすがしい表情。「お金には換え難い行動だけれど、この効果を測ることができるのかな」。詩音と合流し、ボランティア活動に詳しい大阪大学教授の山内直人さん(56)を訪ねた。

注目記事