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クローズアップ

2011/6/16

クローズアップ

米国トヨタのCMに登場

米国では先月、米国トヨタがカローラのCMに初音ミクを起用。ミクがカローラに乗ってコンサート会場に駆けつけ、歓声を浴びるという内容で話題をまいている。今年はミクの海外進出が本格化する節目になりそうだ。

もっとも、伊藤社長は「現在、米国では日本のマンガやアニメ好きがミクファンの中心。一般的な知名度があるわけではない」と日本と海外との温度差を冷静に見据える。初音ミクの人気が広がったのは、ソフトで作った楽曲が動画サイトに投稿されると、別の創作者がその曲にアニメやCG動画を付けて再投稿。さらに別の人が手を加えてまた投稿するといった具合に、2次創作、3次創作が広がったことが背景にある。創作者と視聴者が1つの輪でつながった創作の連鎖が初音ミク現象を支えている。

伊藤社長は「日本では創作の連鎖が広がったが、海外でも同じようになるかは未知数」と指摘。カギを握るのはお国柄に合わせていくローカリゼーション(現地化)だとの考えを示した。例えば「南米ならばよりカラフルなミクがあっても良い」という。

福岡氏は「どこの国にも得意な文化ジャンルがある。例えば、フィンランドは生地の価格が他の国と比べて高いため、裁断や縫製の技術が発達し、コスプレイヤーの衣装作りがうまい。海外は日本と反対で、ボーカロイドファンは7割くらいが女性なので、女性のコスプレから人気が広がっていくかもしれない。一方、米国ではダンスが火付け役になるかも。それぞれの国のかたちに寄り添って新しい創作文化が生まれるのでは」と話す。

(文化部 多田明)

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