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「初音ミク」現象、海外に 米でコンサート・CMも

2011/6/16

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コンピューターで人の歌声を合成する「ボーカロイド」の人気キャラクター、初音ミクが海外での人気を広げている。来月、米ロサンゼルスで海外では初めての“コンサート”を開催する予定。ミクに英語で歌わせることができる英語版のソフトも現在開発中で、国際的に普及が進みそうだ。

「こんにちは、初音ミクです」。13日、東京・有楽町の日本外国特派員協会。外国人記者らに向かって、青緑の長い髪を2つに結った少女がおじぎする。人間のようになめらかな動き。3次元(3D)のCG(コンピューターグラフィックス)でつくられたキャラクター映像を、ディラッドボードと呼ばれる半透明のアクリル板に背後から投影する仕組みだ。ミクは人気曲「サイハテ」を歌い踊った。

36万件の関連動画がネット上に

初音ミクはもともとヤマハが開発した音声合成技術を使って、2007年にクリプトン・フューチャー・メディア(札幌市)が発売したパソコンソフトの商品名。もちろん人としての実体は無いが、擬人化して歌声に実在感をもたせるため、キャラクター画像がつくられた。このソフトを使って楽曲や動画、イラストなど、膨大な作品が制作され、インターネット上の動画サイトを中心に発表されている。クリプトンによると、現在、約36万件の関連動画がネット上に投稿されているという。まるで初音ミクという名の人気歌手が実際に存在するかのように。

最近ではネットのバーチャル空間を飛び出し、ミクのCGキャラが歌って踊るコンサートが開かれ、多くのファンが集まる。3月9日、東京・台場のライブハウスで開かれた公演は約2500枚のチケットが即日完売。その模様は全15カ所の映画館で同時生中継された。ファンは発光スティックを左右に振り、熱狂的な歓声を送る。アイドルのコンサートさながらの光景だ。

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