仮面ライダーの変身ベルト、ヒットの不思議男の子向けキャラクター好調の裏に「パパ」の存在

「お金は大丈夫かしら」。国立社会保障・人口問題研究所の岩沢美帆さん(39)に問い合わせると、第2次ベビーブーム世代は「結婚や出産が比較的遅く、経済的な余裕もありそうです」と分析する。

しかも、多くの子どもたちは団塊世代の祖父母を持つ“団塊3世”。両親とそれぞれの祖父母の合計6人に加え、子どものいないおじさん、おばさんもお金の出し手になりうる。60歳以上の約3割は、子どもや孫のために優先的にお金を使いたいと考えているとの内閣府の調査もある。

不景気こそヒット

おもちゃ業界の専門誌「トイジャーナル」の伊吹文昭さん(60)は「おもちゃは景気が悪いときにこそ、ヒットが生まれてます」と言う。収入が減ってまず出費を削るのは大人の服などで、子どものモノはできる限り手を付けない。おもちゃはわりあい価格も安い。「だから今も売れるのね」

報告を終えると、玄輝がおもちゃ屋さんに行くと張り切っている。「こないだ買ってもらったばかりでしょ?」。たしなめる明日香に玄輝はすまして言った。「だってパパもほしがってたもん。父の日のプレゼントだよ」(高橋恵里)

<ケイザイのりくつ> 働き手の割合、成長を左右

「人口オーナス(重荷)」――。少子化で働き手の年代の割合が減り、高齢者や子どもを支える負担が増して経済成長が実現しにくくなる状況を指す言葉が話題だ。逆に、働き手が増えて生産や消費が活発になるのが「人口ボーナス」。新興国はこのボーナス下にいる。

1950年代半ばからの高度経済成長期にはボーナスの恩恵を受けたとされる日本だが、少子高齢化が進む今は、オーナスのまっただ中。内需が低迷し経済環境は厳しさを増す。パイの縮小をいかに食い止めるか。人口構造を横目に、企業は生き残りをかけヒット作りに知恵を絞る。

[日経プラスワン2011年6月4日付]

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