公園に「新顔」遊具なぜ登場?

2011/5/23

イチからわかる

近所の小学生、国本玄輝が探偵事務所にやってきた。「親戚の家のそばにある公園で、真新しい不思議な形の遊び道具を見かけたんだ」。探偵の深津明日香は「子供の数が減っても『新顔』の遊具だなんて。何かあるわ」と調査を始めた。

3年で6割増加

「健康遊具」を使って身体を動かすシニア(東京都千代田区の西神田公園)

玄輝の案内で東京都港区の泉岳寺前児童遊園を訪れた明日香は思わず声を上げた。「これは足裏のツボをマッサージする道具だわ。もっと小さなものが温泉旅館にある」。地面に置かれた縦5メートル、横2.4メートルのパネルの表面はデコボコし、その上を手すりにつかまりながら歩く。靴を脱いで乗った明日香がうめいた。「うっ、キイている感じ。でも、子供が使うかしら」

「子供向けではありません。これは健康遊具とも呼ばれる器具で、主に高齢者が簡単な運動や体の手入れに使います」。港区高輪地区総合支所の杉谷章二さん(51)が説明した。足ツボ遊具は、弓なりの背もたれを利用して胸をそらす「背伸ばしベンチ」とともに今年2月、新設した。同地区では2010年度までの3年間に計23台の健康遊具を導入した。「この地区は高齢の住民が比較的多く、ニーズが高いのです」

国土交通省によると全国の公園にある健康遊具の数は、最新資料の08年3月末で1万5144台。その前に調べた05年3月末より6割近く増え、増加幅は遊具で最高だった。

「公園を管理する地方自治体から高齢者向け健康遊具の注文が増え始めたのは10年ほど前です」。大手メーカー、コトブキ(東京・千代田)の営業企画室課長、薮本浩次さん(48)は2人に明かした。同社の60歳以上向け健康遊具シリーズ「エルウェル」の出荷数は10年度が約360台で、07年度より約3割増えた。

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