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暮らしの知恵

2011/3/8

暮らしの知恵

厚生労働省が06年度に実施した、ひとり親家庭の実態調査「全国母子世帯等調査」で、ひとり親世帯に困っていることを聞いたところ、「家計」と答えた父子家庭の割合は03年度の31%から40%へと増加した。母子家庭は46%と横ばい。経済的な苦境に立たされている父子家庭は少なくない。

これまで行政の支援は、「母子家庭に比べ収入が多い」という理由で限られてきた。無利子や低金利で融資を受けられる「母子寡婦福祉貸付金」などは対象外だ。ただ06年度の調査では、年収300万円未満の世帯は母子家庭が88%であるのに対し、父子家庭では400万円以上が45%いる一方で、300万円未満も37%いる。

全国組織が発足

昨年8月、それまで母子家庭のみが対象だった、所得に応じて月約1万~約4万円(1人目の子ども)が支給される「児童扶養手当」が父子家庭にも認められるようになった。とはいえ非正規社員の増加などで、祖父母と同居していなければ子育てをしながら仕事を続けたり、新しい職に就いたりするのが難しい。低収入から抜け出せない、父親の悩みは深い。

「早く安定した仕事に就きたい」――。7年前に離婚して息子(9)と暮らす、長野県の小林正典さん(32)は昨年9月から求職中だ。離婚前は正社員として働いていたが、離婚のストレスなどから精神的な病気で退職し、その後パートなどで働いていた。

将来にかかる子どもの教育費などを考えたくても、「今のままでは貯金できない」(小林さん)。毎日、ハローワークに通うが正社員の職は見つからない。「子どもがいると残業や休日出勤ができず、面接で断られる」と嘆く。求人があるのは資格が必要な仕事ばかりで、資格を取得しようにもお金がない。

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