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イチからわかる

パンダのレンタル料、2頭で年7800万円は高いの

2011/3/7

イチからわかる

「ジャイアントパンダが中国から来た話でクラス中、もちきりだよ。早く見たいなあ」。小学生の国本玄輝の話に探偵の深津明日香が関心を示した。「高額のレンタル料も話題ね。相当な出費だけど、動物園はどうやり繰りしているのかしら」
東京・上野動物園にやって来るジャイアントパンダの雌「仙女(シィエンニュ)」(右)と雄「比力(ビーリー)」(上野動物園提供)

2人はまず、上野動物園を管理する東京都庁の建設局に向かった。明日香は「パンダのレンタル料は2頭で年間95万ドル(7800万円)と聞きました。いくらなんでも高すぎという気がします」と切り出した。

保護や研究のお金

都庁の小林春寿さん(55)は「レンタル料という言葉は正しくありません。パンダの研究・保護に役立ててもらうお金です」と説明を始めた。パンダは生息数が少ない希少動物でお金もうけに使うことは国際条約で禁止されている。「生息地の保護や研究に対する支援金としての95万ドルです」

「他の動物も同じ仕組みですか」。明日香がたたみかけると、今度は上野動物園の井田素靖さん(58)が代わって答えてくれた。「動物をお金で買い取るという例はあまりありません」

同園はオーストラリアの動物園から1頭のゴリラを借りる見返りに年1万ドル(80万円)をゴリラ保護基金に払っている。人気者のサルのアイアイが来たのも、マダガスカルの繁殖施設に200万円を援助したのがきっかけだった。「売った買った、という普通の取引とは動物園は違うんだね」と玄輝は感心した。

調べてみると動物を手に入れるための予算はかなり少なかった。上野動物園でも年1000万円に満たない。「少予算でも珍しい生き物が多数いるのは当園で生まれた動物を交換に出しているからです」と井田さん。外国の動物園に贈って喜ばれるのは国の特別天然記念物のタンチョウ(鶴)や、ニホンザル。同園は1月、ベトナムの動物園にタンチョウを贈った。将来、お返しの動物を受け取る。

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