水族館の数、日本が世界一って本当?

探偵の深津明日香はお年玉の代わりに、近所の小学生、国本玄輝を水族館に連れてきた。館員がささやいた。「日本には水族館の数が多く、国別で世界一という見方もあります」。2人は顔を見合わせた。「日本に集中とは不思議。調べよう」

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夜遅くまで開いて客を集める「エプソン品川アクアスタジアム」(東京都港区)

2人が訪れたのは相模湾に臨む新江ノ島水族館(神奈川県藤沢市)。古い館を全面改修、2004年に開いた。相模湾を模した大水槽は最も深くて6.5メートルほどだが、約8千匹のマイワシの群れが水中に模様を描き、エイが優雅に泳ぐ。

「客は水族館に何を求めるのかな」。2人は大水槽を眺めていた横浜市の小学2年、池田大輝くん(8)に話を聞いた。「泳ぐ魚を海中で見ているような感じが好きなんだ」。20代の会社員カップルも「水のかたまりに抱かれるようで癒やされます」と指摘した。

「親しみと癒やし」

「魚への親しみと水塊の癒やしが水族館人気の背景ね。客も増えている」。明日香が取り出した日本動物園水族館協会の資料によると、全国の水族館の平均入場者数は09年度が約48万人で、最近の底の1998年度から約10万人増えた。

世界の水族館数の資料に決め手はないが、各国の有力館の関係者が参加する国際水族館フォーラム(IAF)は計431館を確認する。国別トップは70館の日本で、61館の中国が次ぐ。最近では中国で急増、日本を抜いたとの観測もあるが、裏付けはとれない。

「なぜ日本に多いのですか」。明日香はベルギーのIAF事務局に電子メールを送った。幹部のポール・ヴァン・デン・サンデさん(75)が答えた。「日本人は魚をよく食べ、海と関係が深いからじゃないかな」

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